16*チューとか幼馴染とか ページ17
聞こえた音はドア?
ゆっくりと体を起こし、のそのそとドアを開ける。
「起こしちまったよな、ごめん。
俺とおいかー君、ちょっくら走って来るから。二度寝して待っててな」
「…ん、私も起きる…
私昨日てっちゃんの部屋で寝落ちた…?」
「僭越ながら運ばせて頂きました。」
「あ〜…本当ごめんね。お陰でぐっすり眠れました。」
床にしゃがむ私に合わせてあちらも屈み頭撫でられてる、というより手櫛で寝癖を直されてるのかもしれない。されるがまま、まだ重たいまぶたは半分くらいしか開いてない。
同い年なのに子供、妹扱いされているような気もしなくもなく。ちょっとからかって
「おはようといってらっしゃいのチューでもする?」
「え?!は?…なら、お願いします」
お願いされるから頬にそっと口付けると、意外や意外。
照れた顔して耳も赤くなってるから、ふふっと声が出た。
「反則ですよ、ソレ」
「昨夜のお礼も込めて。ロードワーク頑張ってきてね」
窓を開けて、家を出る二人に手を振り、顔を洗いに一階の洗面所をお借りする。さっぱりした所で台所からの良い匂いに誘われ「おはようございます。何が手伝わせて下さい」とおばあちゃんに声を掛け隣に並んだ。
出勤前のお父さんにもご挨拶とお見送りをし、おばあちゃんからてっちゃんの話も聞かせてもらっていると玄関が開く音。
「二人が帰ってきたのかも。お出迎えしてきます。
おかえりなさい。徹、てっちゃ…えっと、お客様…」
「えっと…誰?…これ、お母さんからクロの家にって…」
眼の前の真ん中分けの小柄な男の子。手渡された袋には果物。目が合わないけど、きっとてっちゃんの知り合いなのだろう。
「おばあちゃんに渡しておきます。
30分くらい前にてっちゃんは外に走りに行ってて、そろそろ帰って来ると思うよ。
あ!もしかして、幼馴染の子?」
あ!の声にびっくりしたらしく肩を揺らすから、驚かせてごめんねと謝る。どうやら隣の家の子。
「あ、A、ちゃん?」
「うん、Aちゃん。てっちゃんから聞いてたかな。宮城から遊びに来てて、黒尾家に弟と泊めてもらってたの」
「そう、なんだ。」
てっちゃんの幼馴染だからパリピの子を想像してたが、想像以上に大人しい子でAさんもいつもより声のボリュームを落としてのお話。
二人玄関に並んで座ってる状況は不思議だけど、ゲームが好きらしく、私がクリア出来なかったものも打破済でコツを教えてもらっていた。
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モカ(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます🩷全部読んで貰えて嬉しいです!映画見たら再熱して久しぶりに帰ってきました😄もだもだしてる恋愛話になりますが、お付き合い頂けると有り難いです✨ (3月4日 20時) (レス) id: 82c75c460a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 文章がおかしくなってしまいすみません🙇♀️陰ながら応援しています!! (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - コメント失礼します。モカ様のHQの作品に魅了されて2、3年前にすべて読破しまして、見覚えあるタイトルに惹かれて拝見したらモカ様の作品でとても驚きました ; ; 今作も大好きです😽💖 (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モカ | 作成日時:2024年2月28日 10時