11*デートなのでは? ページ12
「…かたじけない。」
「まぁ、珍しいもの沢山ありますからね。東京は」
言った側からである。
可愛い雑貨屋さんに目を奪われてたら誰も居ない。
スマホで徹に電話しても繋がらないからてっちゃんに掛け、近くのオブジェの前で待っていました。
程なくして見つけてくれたてっちゃんに半泣きで抱きつけば笑われてしまうから居た堪れない。
暑いのに戻らせてごめんねの気持ちでチラリと顔を見るも
「無事で良かったけど、流石に心配なんで手繋いでもいい?」
「うん、ごめんね。ありがと。」
差し出された手に自分の手を重ねれば、ぎゅっと握られるから、こちらももう迷子になりませんの気持ちで握り返した。
「他のみんなは?」
「昼飯食いに店入ってる。」
「うわー、本当ごめんね!てっちゃんもお腹すいたよね、すぐ合流しよ!」
「Aちゃんは腹減った?」
新幹線で駅弁食べたりお菓子をあれこれ食べてたから言う程空いてはおらず。それを伝えればてっちゃんもまだ空いてないと。
「さっきなんの店見てたの?
折角来たんだから行ってみたい店とか付き合いますけど?」
「いいの?可愛い雑貨屋さんあって、あとあそこのかき氷屋さんも気になってたの」
「お付き合いしますよ、お嬢さん」
行きたい店に一緒に入ってくれて、つまらなそうな素振りもせず「こっちのが似合うんじゃない」とかアドバイスもくれる。
かき氷も一緒に食べて、分けてくれたり。
徹達とは離れちゃったけど、すごく楽しい。
可愛いけど雑な扱いも多い私を、男の人にこんなに甘やかされるのも相まって楽しいが過ぎる。
「付き合ってもらって、私はすっごい楽しいけど、徹とか男の子達とも遊びたかったよね…」
「遊びたくなかったと言えば嘘になるけど、Aちゃんとデートできて俺は役得なんで。」
「てっちゃん…本当にタメ?なんか、もう…もう!」
男の子と一緒に居てこんなに楽しいのは珍しい事で、意識してしまうじゃん…
照れる私にあっちは面白そうに笑うし。
そう思いながらも「そろそろおいかー君たちも心配してるし、合流しないとな」と繋がれた手のままゆっくりと歩を進める。
どうやら近くにある体育館に行ってバレーをするとか。
旅の持ち物に動きやすい服とかが書いてあったからするのかなぁって思ってたけど。
「結局バレーしたくなっちまんだよな」
そう言って笑うから、私も笑い区民体育館へと向かった。
181人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モカ(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます🩷全部読んで貰えて嬉しいです!映画見たら再熱して久しぶりに帰ってきました😄もだもだしてる恋愛話になりますが、お付き合い頂けると有り難いです✨ (3月4日 20時) (レス) id: 82c75c460a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 文章がおかしくなってしまいすみません🙇♀️陰ながら応援しています!! (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - コメント失礼します。モカ様のHQの作品に魅了されて2、3年前にすべて読破しまして、見覚えあるタイトルに惹かれて拝見したらモカ様の作品でとても驚きました ; ; 今作も大好きです😽💖 (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:モカ | 作成日時:2024年2月28日 10時