ポムフィオーレのマイペース屋さん

０‐３ ページ4

―――――――――――・・・・


自分たちの寮へと戻って私はユウさんのことが気になったので
散歩ついでにユウさんの行方を探そうとうろうろしていたら．．．


『．．．こんなところにボロボロな建物があったんだ。』


途中で学園長に出会ってユウさんのことについて尋ねるとここに
いると聞いたから来てみたものの．．．。


『(とりあえず、入るか．．．。)』


私はこのオンボロな建物のドアを優しくノックした。


すると、中からドタバタと慌ただしい音を立てながらユウさんが出てきた。


「はぁ〜い．．．って女の子！？」


ユウさんは私を見るなり、目を見開いて驚いていた。


『．．．こんばんは。』


私はとりあえず中に入れてほしいと頼んでオンボロ寮に入れてもらった。


―――――――――――・・・・


ユウさんと向かいあって座っているけど、彼女はなぜ私がここに来たのか
聞きたいのだろうけど気まずくて私が話すのを待っているらしい。


『．．．貴女は、魔力がないのよね？』


私が突然話しだすと彼女はびくびくしながらも私の見て頷いた。


『．．．別に取って食おうなんて思ってないから。』


「えっと．．．実は――・・・・」


彼女はグリムと二人一組で監督生として学園の雑用係をするとのこと。
学園長が元の世界に帰る方法を見つけるまでここに置いといてくれるらしい。


『．．．へぇ、それは大変ね。』


私はとりあえず満足したのでポムフィオーレ寮に帰ることにした。
．．．帰り際に彼女にあることを言い残して。


『ユウさん、女の子なんだから危険なことには気を付けてね。』


私はそれだけを言ってオンボロ寮を後にした．．．。


――――――――――・・・・


監督生side


去り際にAさんが残していった言葉を聞いて私は固まった。


「え．．．なんで私が女子だって分かったんだろ。」


私は悶々と考えたけど、まぁいっかってことでその日は寝てしまった。

０‐４→←０‐２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す