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◇5◇ ページ5

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山「おにぃさん…ゴホッ…ん…」


有「辛いなら喋らなくていいよ。事情は後で聞くから」



はあはあ、と熱い息を吐きながら言葉を紡ごうとする彼。
声が止むと少し重みが増して後ろから俺の首の前で繋いだ手がだらんと落ちた。



有「山田くん…?…やべ、急ごうっ…」



急ぎ足でも人を背負っているからいつもより長く感じた道のり。

漸く辿り着いたアパートの前で、俺の部屋が二階だったことを後悔しつつ階段を上った。
靴を脱ぎ捨てソファもないからそのまま彼をベッドへと横たえる。

電気は点けなくて正解かもな。
折角眠っているのに起こしてしまう。

あとは…あ、数日前買いに行った冷却シートがまだ残っていたはず!



有「…あったー!…うっ」



やっべ。

つい声を出したけど起きちゃうじゃん。
しかも深夜、ご近所迷惑。

口に手をあてながら泥棒にでもなった気分で音を立てないよう抜き足差し足。
汗で貼り付いた前髪を退け冷却シートを貼った。



山「…んんっ…」


有「っ…」



良かった、起きてない。

さすがに洋服を着替えさせるのは気が引けてブレザーだけ脱がせたけどよく眠っているみたいでそのまま朝まで目覚めなかった。







.







ブーッブーッ


有「…ん゛ー…」



固く冷たい板の上が突然震えた。
その振動がくっつけていた頬を伝って頭へと響き深いところに沈んでいた意識を引っ張り出す。



有「…んだょ…」



手探りで見つけたその正体は、いつかのネットショッピングで登録してから送られてくるメールだった。



有「チッ…」



この通り、俺は寝起きが一番嫌われるタイプの人間。
それが原因で“お前を家に泊めたくない”と言われたことまである。
今も結構イライラしていてスマホを放り投げた。


折角寝てんのに起こすんじゃねー。

…寒っ。固ぇし!

てか、何で俺こんなとこで寝てんだ…?


ベッドいこ…
睡眠は大事だと奮発して買ったちょっと大きめのやつを使わなくてどうする。


ふらふらしながらダイニングと部屋を別す閉じられたドアを引いてベッドの前へ立つと先客がいることに気づいた。


んだよ…俺のベッドはもう使われてんのか…

…ん?



有「………あっ!」



そこで記憶が蘇り目が覚めた。
朝から大きな声が出た。

◇6◇→←◇4◇



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夢莉(プロフ) - すらささん» すらささん、初めまして!お返事遅れましてすみません。お兄ちゃんっぽいカッコいいところが書きたかったんです!伝わってると嬉しいです(^^)ありがとうございます! (2019年7月14日 19時) (レス) id: 5bdce97967 (このIDを非表示/違反報告)
すらさ - 大ちゃんヤバかっこいい! 作者さん天才ですね!大好きです! (2019年7月3日 19時) (レス) id: 83dcd98d4d (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - JUMPLOVEさん、お越しいただきありがとうございます!好みのお話で良かったです(^^)頑張ります〜! (2019年7月2日 17時) (レス) id: 5bdce97967 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - この手のお話がとっても好みで、ありやまなのがほんっとにたまりません!!!応援してますので、更新頑張ってください!!! (2019年7月1日 1時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - くるすけさん» くるすけさん、初めまして(^^)ありがとうございます!頑張らせていただきます!! (2019年5月18日 21時) (レス) id: 5bdce97967 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有岡夢莉 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年5月9日 0時

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