◇26◇ ページ26
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女に向いていた体が前方に倒れ運転席の男に胸ぐらを掴まれた。
「てめぇ調子に乗んじゃねぇぞ！」
有「通報すれば涼介は戻ってくるんじゃねぇのか？それが出来ないのは後ろめたいことがあるからだろ！」
「それ以上余計なことを喋ったら二度と口を開けなくしてやる」
離されたと同時に発進した車。またもバランスを崩し後方に体を打ち付けた。
窓の外に見慣れた公園が映り通り過ぎる。
連れて来られたのはうちよりボロいアパート。
部屋の中はゴミが散乱して酷く荒れていた。
「チッ。コイツ財布持ってねぇじゃねえか」
忘れて良かったこともあるんだな。
免許証の住所を見られたら一発だった。
有「分かったなら返せよ」
「ガキは？」
有「…」
「あーあー、面倒臭い。いくら言っても覚えの悪いガキ。
躾し直さないと。さっさと居場所教えなさい」
何を言っても通じない。自分の子供にあんな酷いことをするんだ。
そんなの最初から分かりきってた。
有「…頼みます。もう解放してやってくれよ」
「は？あいつは一生、私から離れることは許さない」
拉致られてどのくらい経っただろう。今部屋には一人。
腕の拘束はそのまま足も縛られガムテープで口を塞がれた。
二人が出ていく直前に押入れに入れられたから真っ暗闇で時間の経過も分からない。
何度も拘束を解こうとしているがそれもかなわない。
どうにか、どうにか…。
有「…んー、んっ！んっ！」
狭く助走もつけられないけど襖に体当たりしてみる。
ガタガタ、ガタガタ。何度も繰り返して体も限界。
最後に思い切り蹴ったら襖に穴が開いた。
うっすらと光が漏れもう明け方らしい。
涼介はどうしたかな。帰らないことは一度もなかったからご飯を作って何時間も待っていてくれたのかな。
外が徐々に明るくなっていく。それにつれて中に差す光も大きくなり、壁についた赤いシミが浮かび上がった。
有「…？…！」
きっと涼介もここに入れられていたんだ。
この赤い染みは、…血の痕。
涼介…
…こんなところで立ち止まるわけにはいかない。
有「んっー！…！」
ガタンッ、襖は無惨な姿で倒れた。
やっとここからだ。早くこの部屋から脱け出さないとっ！
暴れてみたけど腕がロープに擦れて痛みで動けなくなってきた。
いつ戻ってくるか分からないさから来る焦り。
ｶﾝ…ｶﾝ…ｶﾝ…
何の音だ？…あ、階段を上がる音だ。
それは近づきこの部屋の前で止まった。
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夢莉(プロフ) - すらささん» すらささん、初めまして！お返事遅れましてすみません。お兄ちゃんっぽいカッコいいところが書きたかったんです！伝わってると嬉しいです(^^)ありがとうございます！ (2019年7月14日 19時) (
レス) id: 5bdce97967 (このIDを非表示/違反報告)
すらさ - 大ちゃんヤバかっこいい！ 作者さん天才ですね！大好きです！ (2019年7月3日 19時) (レス) id: 83dcd98d4d (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - JUMPLOVEさん、お越しいただきありがとうございます！好みのお話で良かったです(^^)頑張ります〜！ (2019年7月2日 17時) (レス) id: 5bdce97967 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - この手のお話がとっても好みで、ありやまなのがほんっとにたまりません！！！応援してますので、更新頑張ってください！！！ (2019年7月1日 1時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - くるすけさん» くるすけさん、初めまして(^^)ありがとうございます！頑張らせていただきます!! (2019年5月18日 21時) (レス) id: 5bdce97967 (このIDを非表示/違反報告)
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