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A「あっ…！」
そうAちゃんが言ったのと同時にドーンと花火の音がして
キラキラとした光が散って行く。
「綺麗やな」
Aちゃんの方を見ながらそう言うけど
A「うん」
と言うAちゃんとは目が合わない
ずっと花火が上がる空を見上げてる
A「私花火好きなんだあすっごく。」
「俺も好き」
A「…なんかいまドキってしちゃった(笑)」
「え？」
A「告白のセリフみたい(笑)」
そうやって悪戯な笑顔を見せるAちゃんに
いつまでたっても俺は勝てない
.
.
花火は全て上がり終わって
見てた人はどんどん散らばってく
A「綺麗だったなあ、誘ってくれてありがとう錦戸くん」
「ううん、Aちゃんこそ、来てくれてありがとう」
そう言い合ってふふっと笑い合う。
「帰ろ、送る」
A「え、いいよ！錦戸くん遠回りになっちゃうよ」
「そんな全然ええよ」
A「…じゃあありがとう」
照れた顔をするAちゃんにつられて俺も照れてまう
.
.
「…」
A「…」
Aちゃんの家まで一緒に歩いてる間はどことなく気まづくて
なにを話したらええのかわからん
そのまま歩いてたらいつの間にかAちゃんの家に着いちゃって
A「あ、ここ」
「あ、もう着いたんか」
A「うん、今日はありがとう。楽しかった」
「俺も、めっちゃ楽しかった」
今しかチャンスない
「Aちゃん」
A「…ん？」
「俺…」
そう言いかけたら女の人がAちゃんの家から出てくる
A「あ、お姉ちゃん」
姉「あれっ、ごめん、お邪魔しちゃった〜
そう言って家の中に戻って行く
A「ごめん、錦戸くん、話遮っちゃった」
「あ、ううん、そんな大したことちゃうから」
A「そっか」
「じゃあ、またな」
出鼻をくじかれてしまって、言い出す勇気がなくなってしまって、俺はそのまま家に帰った
「…あー、クソ」
ほんまに俺クソや
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作者名：Hiyori* | 作成日時：2016年8月7日 20時
