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「数学のテスト返しまぁ〜す」
緩く始まった授業は
一気に引き締まった状態に。
テスト返しは、みんないつも緊張してる。
今回のテストは
授業中も、ちゃんと話聞いてたつもりだし
勉強も、ちゃんとしたから…自信はあるけど…
「相葉〜」
名前を呼ばれて、席を立つ。
緊張気味で、先生の前に立つと
ふわっと、優しく笑われる
「頑張ったじゃん」
ぽん、と渡された
答案用紙の紙の右上には、92の数字。
今までで、1番いい点数。
「………喜んでんのは分かるけど、
後ろ詰まってんぞ。笑」
そう言われて、慌てて席に戻る。
先生に頑張ったって言われちゃった……！
本当に頑張って良かった……！
「A、どやった？」
隣の席の、章大が
にこにこの笑顔で話しかけてくる。
その質問に
得意げに答案用紙を見せると、
「えっ！すごいやんA！頑張ったなぁ〜！」
って、思いっきり抱きしめられる。
この人は、抱きつく癖があるからなぁ。
慣れちゃってるけど。笑
「章大はどうだったの？」
「いつも通りやで。笑」
見せてきた答案用紙には
96の数字。
あぁ、そうかこの人
びっくりするぐらい天然なのに
びっくりするぐらい頭良かったんだった……。
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作者名：ちゅら
| 作成日時：2016年8月30日 0時
