◇134◇ やっぱり… ページ39
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「もしもし雅紀？ 急にごめんね。
今大丈夫？」
雅≪全然大丈夫だけど…どうしたの？≫
「ちょっと、雅紀に聞きたいことがあって」
雅≪聞きたいこと？≫
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突然の私からの電話で、しかも唐突に質問をしようとしてる私に
若干混乱してるっぽい雅紀。
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・・・まぁ、そりゃそうだよね。
私から雅紀に電話掛けたの、これが初めてだし…(笑)
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初めて電話来て、急に“聞きたいことがある”なんて言われたら
誰だって(？)ってなるよね。
ごめんね、雅紀(笑)
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「今日さ、和遊びにきてたでしょ？」
雅≪…ニノ？ 来てたけど…
何でAが知ってんの？≫
「ん？ 本人から聞いたから(笑)
…それでさ、２人でケーキ食べなかった？」
雅≪食べたよ…？≫
「そのケーキの箱とかって、まだある？」
雅≪あると思うけど…ケーキがどうかしたの？≫
「ちょっと、気になることがあって」
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私がそう言うと、雅紀は“よく意味が分からない”って感じではあったけど
「ちょっと待ってて？」と言って、ケーキの箱を取りに行ってくれた。
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雅≪お待たせ。 あったよ？≫
「あった？ そしたらさぁ、
その箱のどっかに、原材料書いてあるとこない？」
雅≪原材料？ ちょっと待ってねぇ…
……あっ、あったよ！≫
「そこに書いてあるもの、読んでくれない？」
雅≪…？ 分かった。 えーっと…
チョコレート・生クリーム・卵・牛乳・小麦粉
バター・ブランデー・水あめ・増粘多糖類・・・≫
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雅紀の口から、“ブランデー”という言葉が出た瞬間
思わず隣に居た和と目を見合わせた。
やっぱり、ケーキだったかぁ……
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作者名：二宮 來侑 | 作成日時：2013年3月9日 12時
