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Aちゃん…
確かに、あの時間は嘘なんか1mmも付いてない
でも…もうやり直せへんねんや…
もう最初みたいにはいかへんねや…
…なんて、思っていると誰かに抱きしめられた気がした
ふと見ると俺に抱きついたのは彼女だった
それと手が軽いと思ったら手に持っていたナイフはいつの間にか床に落ちていた
それから彼女はゆっくり息を吸うと俺にこう言った
「安田さん…。
私は貴方の事が…
好きです。
私を殺して貴方が生きられるなら殺して下さい。」
そのまま彼女は俺の手にナイフを握らせると、こう言った
「安田さん…。
今までありがとう。
貴方が居たからここまで生きようと思ったんです。
気持ちを伝えられて良かった。
もう…これ以上は止めて…。
私で全てを終わらせて…。」
彼女はそう言って俺を見つめた
俺はそんな彼女の純粋な瞳から目を背けたくて俯いた
それから時は1秒…2秒…と過ぎていく
・
・
・
・
・
………俺の負けだ
俺、やっぱりAちゃんの事好きや…
それに殺すなんて…
気付けば俺から本当の気持ちと涙が溢れ出ていた
それから彼女の手を振り払うと同時に彼女の手に握られたナイフが床に落ちた
そして俺は二宮君に訴えた
でも彼は本気で勝つ事にこだわっているのか俺の言う事に反対している様で俺達にいきなり銃を突き付けてきた
どうやら銃口を見る限り彼女を撃つつもりらしい…
俺は彼女の前に立ちはだかる
そこからは銃を降ろさせる事に必死だった
必死に語りかけるも二宮君は俺にこう言った
和「安田は何にも知らないんですね…。
人狼である俺達か守護者である奴等のどちらかが死なない限り、祀りは終わらないんですよ。
そうなったら俺は死にたくない。
だから安田…。
Aちゃんを俺に殺られたく無かったら貴方がやって下さい。」
俺はその言葉に驚いた
そんな筈あらへん…
馬鹿やって言われてる俺にだって祀りの決まり位は大体分かる
何も守護者が全員死ななくてもいい
同等で勝ちなんやから後、一人で良いはず…
きっと彼は嘘を付いとる
でも俺が死んだら人狼は一人になる
そうなれば3人で二宮君を生贄に出来る
大野君と大倉ならきっと二宮君に勝てる
後は任せました…
Aちゃん…今までありがとう
こんな俺でホンマにごめんな…
大倉ならきっと…
俺は涙で滲む視界の中、ナイフの在り処を見つけてそのナイフを拾う
そして、そのナイフを彼女に握らせた
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作者名：和也☆章大☆忠義Love | 作成日時：2016年10月3日 20時
