助けて…… ページ30
と思われたのだが……
「戻りな」
何の攻撃もなく、ヤトウモリはボールに戻される。
オルガもソフィアも予想外の展開に唖然とするばかりだ。
当のプルメリは何を言うでもなく、彼女らに背を向けて歩き出す。
「ちょ……ちょっと……
どういうつもり……？」
戸惑いの隠せないオルガに、彼女は足を止めた。
細く結った髪を揺らし、ゆっくりと振り返る。
「さっきのバトル、どう足掻いてもアタシの勝ちだろ？」
だから止めなんていらない、と続ける彼女はソフィアに視線を移す。
「情けかけられて見逃されて……
嬉しい訳ねぇに決まってんだろ！」
動けない体で声を荒げる彼女に、プルメリが小さな溜め息を漏らす。
「トレーナーがトレーナーなら、ポケモンもポケモンだね。よく似てるよ。」
嘲笑するかのように頬を歪めた彼女は、再びオルガ達から遠ざかっていく。
「今度は容赦しないよ？アンタ達も万全の状態で来な」
振り向くことなくそう告げたプルメリは、優雅な足取りで姿を眩ました。
……
「バレてたな、体力が少ないの……」
ぽつり、と呟かれた声の方向へ視線を向けるオルガ。
声の主は勿論ソフィア。
彼女は地面にぐったりと横たわったまま、今にも目を閉じそうになっていた。
「ソフィアッ！？」
漸く理解した現状に、彼女の体は反射的にパートナーへ駆け寄る。
抱き上げた体は氷のように冷たくなっていた。
元々体温の低い水ポケモンだが、その比ではない。
「ロトムッ、ステラッ！ポーチに何かない！？」
血相を変えて自身を振り返ったマスターに、二匹はすぐさま彼女のポーチをひっくり返す。
出てくるのは、今のソフィアには必要のないものばかりだ。
『こうなったら、リザードンでコニコシティのポケモンセンターに行くロト！』
彼女を抱き締める力を強めたオルガは、ハッとしたように散らばったモノの中からライドボールを拾い上げる。
「リザードンお願いッ！」
震える手で放ったボールから現れたリザードンは、明らかに様子のおかしいマスターに目を見開いた。
早口で状況を説明したオルガに、理解の早かった彼は力強く頷く。
彼女がリザードンの背に跨がったその時、
「オルガさん……？どうされましたか？」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。
勢いよく振り返ったオルガの視界に写ったのは、
コスモッグを連れたリーリエ。
「リーリエ……
助けて……ッ」
小さく呟いたオルガは、リザードンから降りるとその場に崩れ落ちた。
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CrazyBook(プロフ) - IzuMeさん» 拙い小説書きですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつでも更新していくので宜しくお願いします！ (2018年11月12日 18時) (
レス) id: 8f3bd404cb (このIDを非表示/違反報告)
IzuMe - 初めまして！これからの展開がとても楽しみです！ゆっくり自分のペースで頑張ってくださいね！小説書きの方が読みやすいですね (2018年11月11日 23時) (レス) id: f829c8a31c (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - NIGHTMARE DOLLさん» コメント、ありがとうございます！カロスの方も読んでくださったんですか！？こちらこそ有難いです！亀更新ですが、気長に読んでください！頑張ってアランを登場させます！ (2018年7月18日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
NIGHTMARE DOLL(プロフ) - 初コメです。XY&Zは個人的に思い入れのあるアニメだったので、こんな素晴らしい作品を読ませてもらって有難いです。アランの登場が待ち遠しい中、ウルトラビーストとの死闘にカロスでのいつメンが出て来てほしいです。長々と書いてしまい、すみません。応援してます！ (2018年7月18日 2時) (レス) id: ddee853101 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 桜さん» いえいえ、とてもありがたかったです！またミスや矛盾点がありましたらご指摘をお願いしますね。 (2018年2月19日 22時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年11月13日 21時
