いつも通りに ページ29
『“怖い顔”で素早さを下げられたんだロ！』
「分かってる！」
そう返したオルガの気迫に、思わずロトムも口を閉ざす。
「八つ当たりしても状況は変わんないよ」
「してないッ！！」
プルメリの呟きにも自棄になり始めたオルガと、起き上がったソフィアの視線がぶつかる。
毒状態の彼女は薄く笑った。
「……どうせ毒消し、持ってないんだろ？」
バルーンの反動で自身の足元に戻った彼女にオルガは頷く。
なら、とソフィアは続ける。
「毒が回るまで足掻くだけだね……！」
いつも通りに、と付け加えた彼女は相手に向き直った。
「お喋りは終わりかい？」
腕を組んだまま余裕たっぷりに片頬で笑う彼女に、オルガが顔をあげる。
「ここからは私達のステージよ！」
弾けるように水を纏ったソフィアが突っ込んでいく先はヤトウモリ。
「まただね……」
小さく呟いたプルメリに促され、ヤトウモリが“ポイズンテール”を振るった。
が、
カクンッ！
と音をたてそうな勢いでソフィアの進行方向が変わる。
派手に攻撃を空ぶらせたヤトウモリは、地面に倒れ込んだ。
そこに、
「“アクアジエット”ッ！」
上空からソフィアが降ってきた。
周りに毒を撒き散らしながら吹き飛ぶヤトウモリは、プルメリの足元に着地をする。
「へーぇ……」
軽く目を丸くした彼女は2、3度頷くとソフィアとオルガを見比べる。
「……やる気はあるみたいだね」
呟きはオルガには届かなかったようで、彼女は怪訝そうにプルメリを見つめている。
「……何もないよ」
“弾ける炎”と続けたプルメリに、2匹が動いた。
放たれた炎を身を捻ってかわし、“はたく”を振り下ろす。
“ポイズンテール”に受け止められたそれと同時に“バブル光線”を放てば、今度はヤトウモリが怯んだ。
続けざまの攻撃に地面へ叩き付けられた相手に、ソフィアとオルガが視線を交わらせる。
「行くよっ！」
ミズのZ技のポーズをとろうとしたその時、
ドサッ
軽い音をたててソフィアが地面に横たわった。
予想以上の毒が周る早さに、オルガの顔に動揺が表れる。
「もう終わりかい……？」
その声に顔をあげれば、ヤトウモリが動けないソフィアに迫っていた。
「……勝てなかったか」
マスターと同時に呟いたソフィアの瞳に、ニヤリと笑うヤトウモリの姿が映る。
その口から最後の攻撃が放たれた。
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CrazyBook(プロフ) - IzuMeさん» 拙い小説書きですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつでも更新していくので宜しくお願いします！ (2018年11月12日 18時) (
レス) id: 8f3bd404cb (このIDを非表示/違反報告)
IzuMe - 初めまして！これからの展開がとても楽しみです！ゆっくり自分のペースで頑張ってくださいね！小説書きの方が読みやすいですね (2018年11月11日 23時) (レス) id: f829c8a31c (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - NIGHTMARE DOLLさん» コメント、ありがとうございます！カロスの方も読んでくださったんですか！？こちらこそ有難いです！亀更新ですが、気長に読んでください！頑張ってアランを登場させます！ (2018年7月18日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
NIGHTMARE DOLL(プロフ) - 初コメです。XY&Zは個人的に思い入れのあるアニメだったので、こんな素晴らしい作品を読ませてもらって有難いです。アランの登場が待ち遠しい中、ウルトラビーストとの死闘にカロスでのいつメンが出て来てほしいです。長々と書いてしまい、すみません。応援してます！ (2018年7月18日 2時) (レス) id: ddee853101 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 桜さん» いえいえ、とてもありがたかったです！またミスや矛盾点がありましたらご指摘をお願いしますね。 (2018年2月19日 22時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年11月13日 21時
