戦利品 ページ3
私はまた旅でも始めてみることにするよ。
【ヘル・ギャンブラー】と忌み嫌われたあの頃に集めた戦利品を返すために。
これこそ言い訳かもしれないが……
私は相手が賭けたモノをギャンブルやバトルで勝利して手に入れていただけだ。
これを可笑しな奴が「相手のモノを問答無用で奪う冷血ギャンブラー」と言い広めてしまった訳さ。
まぁ、師匠に勝つために名を広めたかった当時の私としては、ある意味ありがたかったのかもしれない。
だが、その時の戦利品にも持ち主へ返すことのできないモノも存在する。
こうして正しいのかは分からないが……
君に託させてくれ。
私が持っていようが捨てられようが、使われない事には変わりはない。
君の島巡りに役立てることを願って。
では、また会えたなら。
ルカレ
……
朝から重い料理を食べたように胃が重たい。
ー相変わらず気障野郎は気障野郎だな……
そんな事も考えながら、ふと差出人の名が書いてある下を見てみる。
そこには、
「Z……クリスタル……？」
薄い水色で、ミズZとはまた異なるZクリスタルが貼り付けられていた。
それをしっかりと見てみたくて前へ進む。
と、
ガシャンッ！
微妙に長いアタシの尾がフォークに当たってテーブルから落下。
ものの見事にオルガが目を覚ませば、慌てたように手紙を片付け始めた。
のだが、
カランッ……
封筒に入れる際に引っ掛かった例のZクリスタルは、テーブルに軽い音をたてて落下する。
「……どしたら……いいのかな」
寝起きの滑舌が悪い舌で尋ねてくるマスターに、とりあえず首をかしげておく。
アンタが決めなよ、って。
それに気付いたのか気付かないのか、オルガはフォークを拾うとジッとそれを見つめる。
そして、
「役立たせて……頂きます……！」
小さく頭を下げてZクリスタルをZリングの側面へはめ込んだ。
「それも綺麗だね〜！」
オルガの背後から顔を出したステラがぺしぺしとZリングを叩く。
「もう、私だけの島巡りじゃないんだ……」
責任重大だな〜！とアタシやステラへ笑ったマスターは、残ったサンドイッチをエネココアで流し込むと見事にむせ返っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
CrazyBook(プロフ) - IzuMeさん» 拙い小説書きですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつでも更新していくので宜しくお願いします！ (2018年11月12日 18時) (
レス) id: 8f3bd404cb (このIDを非表示/違反報告)
IzuMe - 初めまして！これからの展開がとても楽しみです！ゆっくり自分のペースで頑張ってくださいね！小説書きの方が読みやすいですね (2018年11月11日 23時) (レス) id: f829c8a31c (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - NIGHTMARE DOLLさん» コメント、ありがとうございます！カロスの方も読んでくださったんですか！？こちらこそ有難いです！亀更新ですが、気長に読んでください！頑張ってアランを登場させます！ (2018年7月18日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
NIGHTMARE DOLL(プロフ) - 初コメです。XY&Zは個人的に思い入れのあるアニメだったので、こんな素晴らしい作品を読ませてもらって有難いです。アランの登場が待ち遠しい中、ウルトラビーストとの死闘にカロスでのいつメンが出て来てほしいです。長々と書いてしまい、すみません。応援してます！ (2018年7月18日 2時) (レス) id: ddee853101 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 桜さん» いえいえ、とてもありがたかったです！またミスや矛盾点がありましたらご指摘をお願いしますね。 (2018年2月19日 22時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年11月13日 21時
