重い ページ16
『なぁ、ステラはん』
既にベッドで横になったオルガの横に寝転んだステラが、ルメクを振り向く。
「何〜？」
『あんさんは、ホンマもんのトレーナーはんのトコに戻りたいんか？』
珍しく真面目なその声に、ステラは黙り込む。
「……分からない」
辛うじて漏らした声に、フンッとミヤビが鼻を鳴らした。
「自分の事も自分で決められぬとは、愚かじゃのぅ」
その後に向けられた嘲笑にも、ステラは頬を膨らませるだけだ。
と、
「逆にすぐに決断した方が変だと思うけどな」
わざとらしく声を大きくした独り言に、ミヤビがソフィアを睨み付ける。
「あ……その……誰も間違ってない……と思う……オルガも起きちゃうから喧嘩しないで……ほしいな」
間に入ったラルゴの影響かは分からないが、二匹は互いに背を向けて静かになった。
「わたしは〜、ステラといると楽しいよ〜！」
「……ありがとう」
辺りを飛び回るアイラを見上げ、ステラは小さく呟いた。
『ッ〜……！ワイが悪かったわ、こんな話振るんやなかったな。こんなトコで仲悪ぅしたらアカンな』
重い空気に痺れを切らしたルメクが声をあげる。
「そっか……明日、大試練か……」
ソフィアの呟きに、一同は思わず視線をマスターに向けた。
と、
「暑ッい……」
気の抜けた声と共に、のそりとオルガが起き上がる。
見れば、彼女の額には汗で髪の毛が貼り付いていた。
「熱でもあるのか？」
駆け寄ったミヤビに、寝ぼけ眼の彼女は首を横に振る。
「ちょっと寝苦しいだけ。皆はちゃんと寝なよ、明日は大試練だからね」
大欠伸をしたオルガは、上着を半袖にすると再びベッドへ横になった。
『……またや』
一同は今度は、ルメクへ視線を移す。
『この頃の姉御な、暑い言うて夜よぉ起きるんや……大丈夫やろか』
「また空気重いよおっ！」
『すまんすまん！』
アイラの声にハッとしたようにルメクは小さく笑う。
「アローラが……他の地方よりも気温が高いからかな……？」
ラルゴへ確かに、と頷いた一同は、それぞれのボールへ戻っていく。
その場に残ったステラとルメクも、すぐに目を閉じた。
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CrazyBook(プロフ) - IzuMeさん» 拙い小説書きですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつでも更新していくので宜しくお願いします！ (2018年11月12日 18時) (
レス) id: 8f3bd404cb (このIDを非表示/違反報告)
IzuMe - 初めまして！これからの展開がとても楽しみです！ゆっくり自分のペースで頑張ってくださいね！小説書きの方が読みやすいですね (2018年11月11日 23時) (レス) id: f829c8a31c (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - NIGHTMARE DOLLさん» コメント、ありがとうございます！カロスの方も読んでくださったんですか！？こちらこそ有難いです！亀更新ですが、気長に読んでください！頑張ってアランを登場させます！ (2018年7月18日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
NIGHTMARE DOLL(プロフ) - 初コメです。XY&Zは個人的に思い入れのあるアニメだったので、こんな素晴らしい作品を読ませてもらって有難いです。アランの登場が待ち遠しい中、ウルトラビーストとの死闘にカロスでのいつメンが出て来てほしいです。長々と書いてしまい、すみません。応援してます！ (2018年7月18日 2時) (レス) id: ddee853101 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 桜さん» いえいえ、とてもありがたかったです！またミスや矛盾点がありましたらご指摘をお願いしますね。 (2018年2月19日 22時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年11月13日 21時
