技編成、技調整 ページ12
「それにしてもさ、シルビーヌさんって本当にピカチュウのこと知り尽くしてたね……」
ポケモンセンターの横隣、
バトルフィールドに備え付けのベンチに腰掛けたオルガがロトムへ呟く。
『ボクも驚きだロ。まさかステラが一度に技編成を変えられるとは……』
ひたすら夕飯のマラサダを頬張る彼女は、ロトムと共にフィールドのパートナーへ目を移す。
「ぴっかあっ！」
“電光石火”でミヤビを翻弄し、
「ぴぃかぁぢゅうううっ！」
“10万ボルト”でアイラを怯ませ、
「ぴかぁっちゅ！！」
尾を利用した“瓦割り”をルメクへ叩き込む。
そんなステラがそこにいた。
「かさっ……」
流石に激しすぎる特訓を避けたラルゴが、オルガの足元から顔を覗かせる。
「ステラの技が一気強くなっちゃったね。……本当のトレーナーさんに会ったらどうしよ」
マラサダの残りをラルゴへ与えながら、ふとその事が脳裏をよぎった。
が、
『姉御！ステラはん、強くなりすぎや！！』
「ふん、わらわは眠いだけじゃ」
「かっこよかったよ〜！」
口々に言いながらパートナー達がオルガへ駆け寄ってきたことで、彼女のふとした悩みはかき消される。
「皆！ステラの技調整を手伝ってくれてありがとね！」
ステラも含めて豪快に一同の頭を撫でていく。
そして傍らの紙袋から、4つのマラサダを取り出した。
「ちょっと遅い夜ご飯！お疲れ様でした！」
4匹は一目散にそれを受け取ると、迷うことなくかじりついた。
「んふふっ……！」
満足そうな彼らを見てオルガも笑みをこぼす。
「ねー、ソフィアの分は？」
尋ねられ、オルガは無言でモンスターボールを指差す。
「もう寝てる……早すぎるよね」
またもや笑みを浮かべた彼女はベンチの背へ体を預けた。
その時、
ザッ、ザッ、
「……ないと……」
ザッ、ザッ、
「……はやく………ないと……」
彼女達の前を人影が横切っていく。
オルガ達に気付いていないのか、ぶつぶつと何かを呟いていた人影は……
「ふお！？」
と間抜けな声と共に小さな石へつまずいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
CrazyBook(プロフ) - IzuMeさん» 拙い小説書きですが、読んでくださってありがとうございます！少しずつでも更新していくので宜しくお願いします！ (2018年11月12日 18時) (
レス) id: 8f3bd404cb (このIDを非表示/違反報告)
IzuMe - 初めまして！これからの展開がとても楽しみです！ゆっくり自分のペースで頑張ってくださいね！小説書きの方が読みやすいですね (2018年11月11日 23時) (レス) id: f829c8a31c (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - NIGHTMARE DOLLさん» コメント、ありがとうございます！カロスの方も読んでくださったんですか！？こちらこそ有難いです！亀更新ですが、気長に読んでください！頑張ってアランを登場させます！ (2018年7月18日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
NIGHTMARE DOLL(プロフ) - 初コメです。XY&Zは個人的に思い入れのあるアニメだったので、こんな素晴らしい作品を読ませてもらって有難いです。アランの登場が待ち遠しい中、ウルトラビーストとの死闘にカロスでのいつメンが出て来てほしいです。長々と書いてしまい、すみません。応援してます！ (2018年7月18日 2時) (レス) id: ddee853101 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 桜さん» いえいえ、とてもありがたかったです！またミスや矛盾点がありましたらご指摘をお願いしますね。 (2018年2月19日 22時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年11月13日 21時
