予想外 ページ44
No side
オルガとルカレ、二人がこの空間研究所に運ばれて早1週間。
ここでの生活にアランも慣れが見えてきた頃、
ーアラン、起きてる……？
彼の借りている部屋にバーネットが顔を覗かせた。
アラン「どうしました…？」
読んでいた本を傍らに置き、アランはベッドから立ち上がる。
生活には慣れれど、彼女が眠り続けているという事には慣れることができないアラン。
彼はこの1週間、遅くまで起きている事が多くなっていた。
そんな彼をバーネットは呼び出し、ある部屋へ連れていく。
その部屋は……
アラン「…ルカレが起きたんですか」
ルカレが眠っていた部屋だった。
バーネット「数分前にね。彼が起きて早々、オルガの彼氏はいるかって尋ねてきたから貴方を呼んだの」
要件を伝え、フワリと微笑んだバーネットは廊下を曲がって姿を消す。
一人取り残されたアランは一応ノックをし、扉へ手を掛けた。
ー急に呼び出してすまなかったね
部屋に入って早々、ベッドの上で上身を起こすルカレと目が合うアラン。
アラン「……何の用だ」
平然と構えているように見えるも、警戒を解こうとしないアランが口を開く。
彼の問いにルカレはフッと頬を緩めた。
ルカレ「ただ君には言わなければならないことがあると思ってね……」
ー悪かった
不意に発せられた言葉にアランは思わず耳を疑った。
ベッドの上で頭を下げる相手を見れば、目も見開かざるをえない。
ルカレ「…そんなに私の謝罪が予想外かな」
いつもの気取った口調に戻った彼に素直に頷き、アランはソッとベッドへ歩を進めた。
ルカレ「全てでは無いにせよ、私にも非はある。謝罪して当然だろう」
平然とそう言ったルカレの言葉に彼の眉がピクリと動く。
アラン「お前に非が無いなら……誰に非があるんだ」
それを聞いたルカレは口が滑った、と言わんばかりに右手を口元に添えた。
ルカレ「まぁ、君なら聞く権利があるだろうね。話してあげるよ」
相変わらずの上から目線にいい気はしないものの、アランは彼をジッと見つめる。
ー今回のこの騒動……
主犯は私ではなく、別の人物がいる
ただそれを聞いただけでも動揺を見せた瞳は、
その人物の名を聞いた途端に大きく見開かれた。
しかしその瞳には納得したような光が浮かんでおり、
それを確認したうえでルカレは更に情報の提供を始めるのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 36人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
CrazyBook - ユリさん» コメントありがとうございます！更新ペースは落ちてしまいましたが、できる限り更新を続けていきます。気長に作品へお付き合いください！ (2017年10月28日 23時) (
レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 更新待ってます続きが読みたい (2017年10月28日 18時) (レス) id: f266346369 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すみません。誰なのか、謎はとけたので返信不要です。 (2017年10月22日 23時) (携帯から) (レス) id: cbd580bb22 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すみませんが、バーネットとは誰なのか教えてください。 (2017年10月22日 23時) (携帯から) (レス) id: cbd580bb22 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 桜さん» タイミングが中々掴めないで放置状態でしたが、本編が一段落した頃に書こうかと考えています。折角のリクエストを頂いていたにも関わらず本編を進めるので精一杯になっていました……こんな私ですが今でも一応リクエストは受け付けていますので！ (2017年9月22日 23時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年8月20日 6時
