お嬢さん ページ25
澄んだ切れ長の蒼い瞳が二人を捉え、スウッと細められる。
ルカレ「誰もが簡単に勝者となれるのであれば…このレースは今では残ってないだろうね。分かるかいお嬢さん？
おっと失礼、私の名はルカレ…気高きギャンブラーだ」
自然な笑みを浮かべて握手を求めるその手をアランがオルガから遠ざける。
ルカレ「嫉妬かい？」
自身より若干身長の高いルカレを臆することなく「気安く人の彼女に触れようとしないでくれますか？」と軽く睨むアラン。
ルカレ「安い愛でも嫉妬されるのはその本人が素質を持つ証…彼を大切にするんだよお嬢さん。最も君のように美貌と魅力を兼ね備えた女性であれば代わりは幾らでもいるだろうがね」
ルカレはそう言ってクルリと二人に背を向ける。
オルガ「お嬢さんじゃなくて…オルガって言う名前があるんです！それに私にはアラン以外に一緒になりたい人なんかいませんからね！」
オルガはルカレの顔を覗き込むとそう言い放つ。
ルカレ「オルガさんにアラン君か…覚えておこう」
ルカレはオルガとアランの顔を順に一瞥し、受付へ歩いていった。
アラン「あのギャンブラーこそ自信家だな…」
疲れを吐き出すような溜め息と同時にアランの口から声が漏れる。
オルガ「ま、それなりに強かったりするんならいいんじゃない？」
そう言ったオルガの瞳はルカレを捉えている。
その瞳に嫌悪や怒りは映っておらず、ただ好奇心を露にしているだけだった。
女性「こんにちは！ライドポケモンレースの受付ですね」
にこやかな女性にオルガは「はい！」と頷く。
女性「ではここに出場するライドポケモンと貴女のお名前をお書きください」
女性に一枚の紙を手渡されたオルガはスルスルと必要事項を埋めていく。
女性「…出場はこちらの女性だけでしょうか？」
女性が尋ねたのはアラン、
彼は「俺は出場しません」と小さく首を振った。
オルガ「終わりました…！」
その間に用紙を埋めていたオルガは女性へそれを返す。
女性「はい、ありがとうございます！では最後に…オルガさんが日常的に身に付けているアクセサリーなどがありましたら１つお借りしたいのですが…」
女性の目は指輪と鞄のブレスレットを捉える。
オルガ「レースで…使うんですか？」
思わず身構える彼女に女性は「はい」と頷いた。
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CrazyBook - ボムねこ@月夜の女神シィさん» ありがとうございます！主人公だけに見せるその面が私も大好きです！ (2017年7月28日 7時) (
レス) id: 8a24e3813f (このIDを非表示/違反報告)
ボムねこ@月夜の女神シィ(プロフ) - アラン素直で可愛いですね(( (2017年7月28日 0時) (レス) id: 02630f3ef1 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - ななしさん» ありがとうございます！1日1話の更新を目指していますが出来ない日もあるかもしれません。気長に読んでください！ (2017年7月25日 6時) (レス) id: 8a24e3813f (このIDを非表示/違反報告)
ななし - 面白いです！更新頑張ってください！ (2017年7月25日 3時) (レス) id: 0290d192ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年7月2日 9時
