episode１２幸太郎side ページ12
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「ねぇ、２人って付き合ってるの？」
「は？」
「え？」
秋くんも僕も驚いて顔を見合わせる。
何てこと訊いてくるんだ、この人は。
「一緒に住んでるって聞いたから……」
「いやいやいや。なんでそれで付き合ってることになるんだよ」
確かに、兄弟でもないのに同居なんておかしな話かもしれない。
だからと言って付き合っているとなるのは少し極論ではないだろうか。
とは言え、あまり秋くんに否定されては僕のメンタルが持ちそうにないので、さっさと切り上げたい。
僕はどうやって話を終わらせようか考え始めた。
「なんだ、本当に付き合ってないのか……」
「まるで付き合っててほしかったみたいな言い方だな」
気づくと、いつの間にか秋くんが藤沢さんとの話を終息に持ち込んでいた。
がっかり、という言葉が目に見えそうな顔をする彼女を見て、秋くんはあははと笑う。
しかし、笑い飛ばした秋くんに、彼女は真剣な顔で告げた。
「あの、引かれるかもしれないけど私、男の子同士がいちゃいちゃ＿＿じゃなくて、仲良くしてるの見るの好きなんだよね。
世間では腐女子とかって言うのかな、あんまり良く思われないから公言できたものじゃないけど……」
彼女の唐突な告白に、秋くんは目を丸くする。
そんな彼に、藤沢さんは続けた。
「それでいつも立花くんと幸太郎くんのこと見て、付き合ってたらいいのになって思ってたからさ。ごめんね、勝手なこと言って」
秋くんがなんと言葉を返すのかが気になり、じっと彼の端正な顔を見つめる。
数秒の間があって、ふっと秋くんの口角が上がる。
「いや、別にいいよ、そう思って見てる分には。俺そういうの偏見ないし、好きになったら性別とか関係ないと思ってるから。
つまり、これから俺がこたろうと、南の望むような関係になる可能性だって、０じゃないってこと」
お茶を吹きそうになった。(お茶など飲んでいないが)
望みはあるということか、なら僕は秋くんを落として見せる。
ぱぁっと嬉しそうな顔に変わった藤沢さんにじゃあな、と言って自分の席へ向かう秋くんの後ろ姿がやけにかっこよく見える。
「幸太郎くんの方は……」
「ん？ 僕も偏見ないよ。じゃ、またあとで」
僕は少し先の方で男子に捕まって話している秋くんの方へ向かった。
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綾音日和。@たこむし(プロフ) - 柚李さん» ありがとうございます！ 更新頑張ります！ (2017年2月21日 19時) (
レス) id: 61bdcd300b (このIDを非表示/違反報告)
柚李(プロフ) - テストお疲れ様です！ これからも更新頑張ってくださいね！ 応援してます♪ (2017年2月21日 17時) (携帯から) (レス) id: 08c9ef1253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾音日和。@たこむし | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aromalight2/
作成日時：2017年1月19日 21時
