君色を瞳に映して【爆豪勝己】 (ページ20)

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「ンで俺がこんな事……」

「来たければ来ればいいって言ったけど、来てくれるなんてほんと優しいよね。」

「うっせーわ、テメェの見張りだわクソ。」

相変わらず口悪いなぁ…

時刻は夜の11時頃。私はカツキと校舎前にいる。

理由？そんなのもちろん犯人とっ捕まえるため。
先生達も、昨日の犯行を知らなかったということは、先生達が帰った後、犯行は行われたということ。

乙音も来たがっていたが、高橋さんが断固として外に出してくれなかったらしい。
1人でも良かったが、やっぱりこういうのは誰かといた方が安心する。だから、カツキを誘ってみたのだ。

最初こそ、内申に響くと言って断り続けていたが、今こうして校舎前で会えたということは、好奇心が勝ったのか。はたまた私の心配をしてくれたのだろうか。

なんてのは少し、自惚れすぎか。

「つか、校舎鍵閉まってんじゃねぇか。」

「ふっふっふ、こういう時こそ個性を使うんじゃん。」

「あ？窓を木っ端微塵にしろっつってんのか？」

「器物破損罪！！違う！あっ待ってカツキ馬鹿！やめアアァァあああああ！！」

「落ち着いて。冷静になろう？息吸ってー、はい吐いてー。よし、手繋ぐよ。」

「流れが全く見えねぇわボケ。」

しょうがないなぁ。

「私の個性、移動するものとしての認識は出来てる？」

「動きを止めるのと、移動と、その辺だってことまでは。」

「ちょっとだけ教えるね、私に触れてるモノも一緒に個性に反映することが出来るの。だから、私の個性で一緒に校舎に入るの。おっけー？」

「あぁ。」

理解してくれたらしい。

渋々手を繋いでくれた。私はスマホを取り出し、校舎内の廊下を撮った写真を選択する。そして、廊下の色を目に映した。

「すげ……、」

「でしょでしょ、もっと褒めてくれていいんだよー。」

「で、次どうするんだよ。」

「スルーするのは良くないと思うな。」

私達は自分たちのクラスの教室の前まで移動した。そこで今回の概要をまとめ、カツキにある程度説明をする。

「本当かよ、それ…。」

「いやぁ、だってそうとしか考えられないじゃん？」

そういった時、教室の中からガタン、という何かが落ちる音が聞こえた。
続け様にガタガタともの音が聞こえてくる。

中の様子を確認すべく、そっと教室の扉をほんの少しだけ開く。

「………やっぱり。計画通り。」