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何もかもが嫌になって、やけくそになりかけたその時だった。
豪快な爆発音に加えて破壊音。そちらを見るまでもなく、壁が木っ端微塵になっているのが分かる。
「んだよ？！何が起こってんだァ？！」
男達は予想外の出来事に騒然となる。
私も何が起こってるのか、何が何だか分からなかった。
目の前はホコリやゴミが舞い、まともに目を開けなかった。おまけに咳も止まらない。
不安で不安で仕方なかった私の耳に届いたのは、彼の声だった。
「勝手に人の課題に手ぇ出してんじゃねぇーよ。」
「ばく、ごー……」
「てめぇ……ノコノコ大人しく捕まってんじゃねぇ！とっとと行くぞ！」
そう言って彼は私に手を伸ばした。
私はその手を……
彼の手を、
掴めなかった。
「……っ！オイてめぇ！」
怖いんだ。
彼の、苦痛に歪む顔を見るのが。
私の手で、彼を傷付けてしまうのが。
奥ではプロヒーロー達が男達を相手している。彼らの邪魔にならないよう、私たちは早くここから去るのが懸命な判断だろう。
なのに、私の体は恐怖で動かない。
くそ…くそうっ…動け、私………動けよ！
「何してんだてめぇ！とっととここを離れるぞ！」
彼はそう言って
私の手を掴んだ。
「ぁ……、」
そしてそのまま私を引っ張るように走り出した。
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成瀬こよみ(プロフ) - 環さん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです♪自分ではまだまだだなと思っているので、これから頑張っていきたいと思っています。 (2018年7月21日 8時) (
レス) id: eb04c0a943 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 完結おめでとうございます！素敵な作品でした…(*^^*) (2018年7月21日 7時) (レス) id: ad05dfba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：成瀬こよみ | 作成日時：2018年7月9日 21時
