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「わ……っ！」
ジミンに肩を掴まれたAは、そのまま彼と共にバランスを崩した。
――ドサリ。
そんな音が、静かな室内に木霊する。
JM「……っ！」
倒れた衝撃で思わず目を瞑っていたジミンは、ふと圧し掛かる重力に気付き、目を開ける。
そして目前に広がる美しい人間の顔に、ひゅっと息を呑んだ。
「イタタ……何するの、ジミナ」
左手で何とか体を支え、右手でわしゃりと前髪を書き上げるA。
どこかを打ったのか、少しだけ辛そうに眉を寄せ、その股の間で硬直するジミンを見下ろす。
勿論わざとではないだろうが、その姿が醸し出す色気は、真下のジミンをこれでもかと動揺させた。
JM「……ご、ごめん」
もはや心ここにあらずといった風に、ジミンの謝罪は申し訳なさの色をちっとも含んでいない。
「もう……。びっくりした」
そう言って、はぁと溜息を吐きながら、右手をジミンの横に着くA。
びっくりしているのはこちらの方だ、とジミンは思う。
Aに跨られた状態のまま、ジミンはその姿に魅入っていた。
今までずっと、Aにドキドキしてしまうだびに、Aは男だと言い聞かせてきた過去の自分。
しかしながら、Aは男でも女でもないと受け入れた今の自分が感じる胸の高鳴りは、これまでとは明らかに何かが違う。
速く浅い鼓動ではなく、重く一つ一つがずっしりと心に響く鼓動。
……この言い知れぬ感覚は一体。
ジミンは訳が分からず、一人目を白黒させていた。
そのうち圧し掛かる重力が消え、気付けばAがやれやれと肩を竦めて立っていた。
「駄目だよジミナ。……こんなことで、僕にどきどきしてたら」
まるで分かりきったようにそう告げるAに、ジミンはさっと顔を赤らめた。
「それに僕、圧し掛かるより圧し掛かられる方が好きだし」
そう言って悪戯っぽく笑うAに、ジミンは唖然とする。
よくそんな恥ずかしいことを平然と……。
だが次に放たれた言葉は、ジミンを失意の淵に落とした。
「もちろん、女の子にね」
――当然だ。
Aは女だけど、心は男。
それが示すのは、恋愛対象が女であるということ。
いくら男の自分がどきどきしたところで、“彼”の心はこちらを向かない。
JM(……そんなの、分かってる)
……でもじゃあ、これからどうすればいいんだ。
何食わぬ顔で練習を再開したAを見つめながら、ジミンは一人深い溜息を吐くのだった。
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グミカン(プロフ) - ポンポネッラさん» ポンポネッラさん〜!! 今回もありがとうございます…!! 主人公色々吹っ切れちゃいましたが、そんな彼（彼女）に一体これからメンバーたちはどう思うんでしょうか……!! たぶん作者の趣向的に一筋縄ではいかないと思いますが(笑)、今後も楽しんで頂けるよう頑張ります!! (2019年11月12日 18時) (
レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - 閔さん» コメントありがとうございます〜!! 最初からお付き合い頂いているということで……!! めちゃくちゃ嬉しいです……!! これからも読んで頂けるよう、更新頑張りますね。。ありがとうございます!! (2019年11月12日 18時) (レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 続編作成おめでとうございます〜！ おっと……？もしやここにてメンバー達の恋愛感情に少し変化が……？！何だか怪しい展開ですね (wkwk) 今後もドキドキしながら読ませてもらいます。更新頑張ってください！ (2019年11月11日 10時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - 4章にもなって初めてのコメントですが...今までずっと読ませていただいていました。自分的には1章が出されてすぐ見ていた気もしますが......いてもたってもいられず、コメントしました。すごく魅力的なお話で大好きです！これからも頑張ってください。応援してます！ (2019年11月10日 19時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミカン | 作成日時：2019年11月10日 19時
