第四十七話(yu-kun ページ2
朝、目が覚めると見慣れない風景が広がっていた。
「…新しい、私の部屋か」
ふと窓の外を見やると、そこに広がる景色は一面田んぼだった。
のどかでいいなあと思いながらベッドから降りスリッパを履きクローゼットの中から服を取り着替える。
今日はお父さんが仕事でいない間、お世話になる人達に挨拶をしに行く。
私と同い年の女の子もいるらしい。
同い年の女の子で友達なのは葵ちゃんくらいだから、仲良くできるか不安だけど
髪をとかしながらそう思う。
その不安を心の底に閉まって、部屋を出た。
一階に降りればお父さんが朝食を作っていた。
「お父さん」
父「あ、起きた?おはようA。すぐ朝ご飯できるから顔洗ってきなさい」
「うん、わかった。ついでに夾起こしてくるね」
父「うん、ありがとう」
夾の部屋は一階で、お父さんの部屋の隣。
前は夾と同じ部屋だったけど、お父さんが私と夾に一人部屋をくれた。
「夾、入るよ」
一応、三回ノックして部屋に入る。
夾がいるであろうベッドを見ると、そこには夾はいなかった。
「夾…?」
夾「……んん、、、ねーちゃ…?」
声がした方を見ると、夾がソファーの上で目を擦っていた。
「夾、ソファーで寝たの?身体痛くなかった?」
夾「ん、大丈夫…。…一人じゃ寂しくて、ここで絵本を読んでたら寝ちゃってた」
「私の部屋来てもよかったのに…」
夾「暗くて怖かった」
「なるほどね。…じゃあ今日は一緒に寝ようか」
夾「ん、寝る」
夾はソファーから降りてぺたぺたとこっちに歩いてきた。
「顔洗いに行こっか」
夾「わかった」
夾と手を繋ぎ洗面所に行き顔を洗い、リビングに戻ればテーブルの上には朝食が並べられていた。
父「おかえりー。さ、食べようか」
皆で椅子に座り、手を合わせる。
「いただきます」
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