検索窓
今日:15 hit、昨日:7 hit、合計:671,353 hit

38 ページ38

Aside



A「離してくんなましっ」



そう言っても男は


わっちの手首を掴む力を強くするばかり



銀「離したら、またどっか行くだろ」



男はそう言い、悲しそうな顔をして顔を歪めた


そして男は顔を下に向けた


その時、


わっちの手首を掴む男の手が


少し震えていた


…どんな思いでここにいる


そんなに苦しむのなら…


追ってこなければよかったんだ


だが、そうさせてるのは…わっちか


昔から、銀時…お前のその素直な所が


羨ましかった


…ならばわっちも



A「…っ、銀時」



素直になってみればいい


わっちもこの男も苦しみ傷つくのなら


それならわっちは…素直になって傷つきたい


男はビクリと反応し顔を上げた



銀「っ、A!!」



名前を呼ばれたかと思うと



A「わっ、」



思いっきり抱きしめられた


…忘れられていなかった


また、名前を呼んでくれた


また、触れることができた


あぁ…視界がぼやける


いいのか?


わっちを…



A「許してくれるか…?銀時、」



そう言うと男は抱きしめる力を強くする



銀「何を許せってんだよっ、…よかった」



そう言って顔を歪めながらも


ホットしたように笑ったんだ


だからわっちも



A「あぁ、ありがとう…っ」



今できる一番の笑顔を向けた


こんなにも簡単に戻る事が出来たのに


わっちは何に怯えてたんだ



銀「あぁっ!…もう、泣くんじゃねェよ。心臓に悪い ィ」



そう言ってまた涙を拭ってくれた



A「…不器用な所は変わらんな」



銀「お前ほどじゃねェよ。A、氷雨太夫が心配してたぞ」



あぁ、氷雨をおいて出てきてしまった


…悪い事をしたな


早く戻らないと氷雨が泣いてるかもしれんな



A「すまぬ…戻るか」


銀「ん、」



そう言って出された手


…ん?



A「…金なら持ってないぞ」



わっちから金を取る気か



銀「違ェよ!?手だせっ」



疑問に思いつつ手を出せば



銀「うし、戻るか」



出した手は握られ


銀時の体温が伝わってきた



A「…この歳になってわっちは手を繋ぐのか」



銀「んな屈辱そうな顔すんじゃねェよ!…Aがどこにも行かないようにしてるだけだ」



"どこにも行かないように"



A「……あぃ」



その言葉が嬉しく感じた

39→←37



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (309 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
618人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ましゅ(プロフ) - 晋陽さん» 絵にふれてくれてありがとうございます(泣) 嬉しいです! 頑張ります´`* (2017年3月30日 20時) (レス) id: 306c2b1b2f (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - ピーヤさん» ありがとうございます!頑張ります´`* (2017年3月30日 20時) (レス) id: 306c2b1b2f (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 作者さんのちびキャラは可愛いですね!羨ましいかぎりです!更新がんばってください! (2017年3月30日 19時) (レス) id: 698e01f38a (このIDを非表示/違反報告)
ピーヤ - このお話とってもはまりました!(* ̄∇ ̄*)更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2017年3月30日 18時) (レス) id: 4ae51749d7 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - 碧さん» 嬉しいです手が震えます!ありがとうございますっ頑張ります´`* (2017年3月30日 12時) (レス) id: 306c2b1b2f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ましゅ | 作成日時:2017年3月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。