人間と悪魔のお話(Part2)

69話 ページ32

ク「おぉ〜一面だ〜！！すごいね〜Aち入間ち！」

『そうだな』

クララとアズが見ているのは学校新聞
その記事には堂々と師団披露の表彰の事が載っていた

イルマは位階が上がった事が記事になったので誇らしいと思ったが、当の本人は顔が真っ青だった

『どうしたイルマ？顔が青いぞ？』

入「や…その…(そういえば写真とられてたっけ…！！)」

『？』

様子が可笑しいがそっとしておこう

リ「よっ有名人！すごいな〜くろむちゃんより記事でっかいじゃん！」

『…』

リ「なっなんかAに酷いこと言われたような…」

『気のせいだ』

決して、此奴は空気を読めないのか。なんて思ってはいない。

入「えっと…くろむ？」

リ「え"ぇ"！？知らないの！？ほら、下！」

リードはイルマ達が載っている記事の下を指差す

リ「『アクドルくろむちゃん！』魔苦針ドームで朝昼晩ライブ開催！！」

アクドルか…そんなものあったな。興味なかったからあまり知らないが

入「あくど…？」

リ「えぇ〜！？そっからなの！？」

『なんだ、イルマ。知らないのか』

入「うっうん…Aは知ってる？」

『いや詳しくは知らないのが…』

リ「Aも知らないの！？」

そこまで驚く事なのか

ア「仕方あるまい！入間様は幼少期より理事長の下で大切に保護されてきたため世情には疎いのだ！」

『そうなのか』

ア「Aも家庭などの事情によりあまりアクドルなど知らないのだ！」

『いや…そういう訳ではないが…』

勝手に変な解釈をされたが、困る事でもないのでそのままにしておこう

ア「えー、『アクドル』の語源は"悪を取る"悪魔にとって重要な役職です。

悪魔には暴力的加虐的な思想が高ぶるストレス周期があります
その周期を抑えるため魔界には娯楽が数多くある訳ですが

アクドルもその一つ。多くの悪魔を一か所に集めパフォーマンスをする事で、悪意を興奮で塗り替えて発散させる…

人気のアクドルは魔界でも優遇されます」

入「へぇ〜」

『アズは物知りだな』(アクドルをそこまで詳しいのか)

ア「このぐらい覚えるのは苦ではないからな！
Aも何か知らない事があれば私に聞くんだな」

何故かドヤ顔のアズが無性に腹が立つ

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