人間と悪魔のお話(Part2)

59話 ページ18

入「Aの両親も来るの？」

『そんな訳ない。私の親は仕事優先…というか子である私に一切の興味がない…同じ家に住む他人だ』

お前達のような家族ではない…そんな言葉が咄嗟に出そうだった…

入「あっ…ごめん。そんな事知らずに…」

あぁ…いけない。イルマが家族と楽しめなくなってしまう

『別に気にしてない。…ほら、さっさと披露に行け
理事長が待ってるぞ』

入「あっ…うん」

そう言ってイルマは理事長達と去って行った。

『ハァ…時間まで何するか…』

披露巡りは絶対に行きたくない

が、特にやる事ない

『…此処も騒がしいな…校内にいるとするか…』

「あれ？Aじゃん！どしたの？」

『… シャックス・リード』

校内に行こうと立ち上がった瞬間、話しかけてきたのはクラスメイトであるシャックス・リードだった

リ「まだフルネーム！？そろそろ、リードって呼んで！？」

『…….』

リ「無言！？」

やはり此奴は少々……かなり煩いな。
呼ばないとこのノリで話しかけられるのか？

……それは普通に嫌だ

『呼ぶと言ったら、少し黙れるか』

リ「え？呼んでくれるの！」

『まぁ……しつこいからな』

リ「やったー！ジャズ達より先に呼ばれる！」

……普通に煩い

『…それより、なんだ？お前は確かゲーム師団だったような』

リ「うん、うちの師団って体験型ゲームだからそんな団員つけなくても大丈夫なんだよね。

自分のシフトがくるまで披露巡りしようかなって思ってさ！

Aは？入間君達いないけど？」

『イルマ達は家族が来て、家族と師団巡りをしている

私は親が来ないし、披露巡りは煩いし…校内に居ようと思って行こうとしたがお前が話しかけてきた…

って所だな』

リ「えぇ！？折角の師団披露なのに校内に居るって！？嘘でしょ…勿体ない…」

『そうか？』

わざわざ、人混みが多い所に行くのも馬鹿馬鹿しいが

リ「あ！そうだ！僕と披露巡りしよう！」

リードは名案！と自分を褒めて、勝手に納得してる

『え。嫌だ』

リ「いいじゃん！僕も姉ちゃんが来る予定だったんだけど……全然来る気配なくてさぁ〜」

『姉が居たのか』

リ「だから、しよう！披露巡り！」

よーし決定！！と私の腕を掴んで、ぐんぐん進むリード

え、嫌だと言ったはずだが？？

『お、おい！許可してないぞ！』

リ「いいじゃんー！！披露巡り(デート)しようよ！」

そう言い、リードは腕を離さず私は披露巡りに連れて行かれた

60話→←58話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す