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「――んで、なんで俺を呼んだんすか。茨」
「いやはや、それはですね!」

なんてお膳立てをし始める茨。
此処は聞かなくても別に大丈夫なことが多い。
というのも、茨は面倒さくなった所で話を持ちかけてくる。

「…“ジュン”?」
「ん?なんすか」
「聞いてました?」
「…いや、全く」
「……ですよねぇ〜。
まぁ良いです。もう一度話しますよ?」
「はいはい」
「ジュンには燈咲Aを陥れて頂きます」
「ん?」
「はい、何か自分変なことを言いましたでしょうか」
「え、“燈咲A”って茨が狙ってる奴じゃ…」
「はい、その通りです。しかし、自分が狙ってしまっても正直当たらないかと。
ですのでジュンにやって頂きたいと思っている所存であります」

淡々と言葉を連ねて行く茨。
しかし、その瞳はいつになく真剣でその“燈咲A”は茨にとって重要な人物なのだろう。

「…分かりましたよぉ、その人の書類みたいなのあります?」
「勿論準備しております」
「戦略は?」
「大まかな戦略はございますが、細かいことにつきましてはお任せ致します」
「…分かりました、兎に角その“燈咲A”をこっち側に来るように仕向ければ良いんすねぇ?」
「はい」
「了解です」

茨には後日書類を学園の寮へ直接送るよう言い、レッスンルームから出る。

しかしも、面倒だけれど。やるしかなさそうっすね。
“燈咲A”。待ってて下さいねぇ――?

第三章 いざこざ→←-+*



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作者名:亜莉須 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/arisu2wrwr3/  
作成日時:2020年3月9日 18時

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