孤独の女王【あんスタ】【アイカツ！シリーズ】 (ページ15)

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貴女 Side ―――――――――――――――――――――――――――

『っ…、』

七種茨が発した、“その争奪戦を、貴女は勝ち取れるのでしょうかね。”という言葉。
それが頭に張り付いて、離れてくれない。

「…～♪
…って、あれ、Aじゃん」
『っぁ、凛月くん…』
「…何、“七種茨”って奴になんか言われたの？」
『っう、ん』
「大丈夫、大丈夫。
そういう時にナッちゃんとか、みかりんを頼れば良いんだよ」

この前の朝とは違う、優しい声。
その声に私の目から涙がぽろぽろと流れ出した。

「……、」
『っうぅ…っひっく、』

凛月くんはただ私の背中を一定のリズムで叩いてくれる。
それだけでも、十分私に安心感を与えてくれた。

『――ごめん、ありがとう。凛月くん』
「落ち着いたんなら良かった。
…ねぇ、聴きたいことあるんだけど良い？」
『？
うん、良いよ』
「…『旧fine』の人達と、誰かでも関わりがあったりした？」
『…いや、なかった、と思うけど…』

自分の中にある、記憶を遡りつつ返答していく。
確か、なかったはず。

「…そっか、それならいいや。
ほら！王さまの所に行って話してきなよ！」
『え、え、何を？ちょ、ちょっと待って凛月くん…！』
「良いから行ってきな！」

いきなりそんなことを言われても、レオさんのところに行って何を話せばいいのか全く分からない。
…けれど、まぁ凛月くんの言う通りにしようかな。

そう思ってレオさんの元へと動き出した足は、心成しか軽くなっていた。