【159】 ページ39
(side N)
その日の夜だった。
眠れなくてしばらく布団の中でボーッとしていた。
隣からはスースーと小さな寝息が聞こえる。
起こさないようにそっと布団を抜け出し、上着を着た。
いつもの鞄を背負い、ヘッドホンを首にかける。
玄関を出ると冷たい風が通り抜け
サンダルもそろそろ冷える季節になってきた。
コンビニまで行き、タバコを買う。
少し歩いてから１本取り出し、火をつけた。
深く吸い込むと、じんわりと喉の奥が温かくなる。
歩きながらゆっくりと吸うと、ちょうど１本吸い終わる頃にマンションに着いた。
エレベーターのボタンを押すと
静寂の中に、ウィーンと無機質な機械音だけが聞こえる。
廊下を歩くと、シャッシャッとサンダルの擦れる音が響く。
部屋の前に着き、玄関を開けようと手を伸ばすと、急にドアが開いて相葉さんが飛び出してきた。
二宮「うわっ！」
相葉「ニノ！！」
慌てた様子の相葉さんが叫ぶ。
二宮「どうし...」
言い終わる前に、ふわっと長い腕に包み込まれた。
二宮「何？また変な夢見た？」
相葉「ニノが...どっか...行っちゃったかと思った...。」
耳元で少し声を詰まらせて言う。
二宮「眠れないから、タバコ買いに行っただけだけど。」
相葉「そっか...。
また...俺の前から居なくなっちゃったかと思って...。」
また...？
相葉「ニノの居場所...ここにあるから。」
二宮「...。」
相葉「居場所がないなんて言わないでよ。
ここから黙って出ていったり...しないで。」
首に絡む腕に力が入ったのがわかった。
何か...あった？
二宮「...。
こんなに居心地のいいとこ、出てくわけないじゃん。
家賃も光熱費もかかんねぇし
飯も時々作ってくれるし、酒も出てくるし。
こんないい環境ないでしょ。」
相葉「ふふ。そっか。
なんか俺、すげぇ尽くしてるみたいじゃん(笑)」
俺の肩に顎を乗せたまま、小さく笑う。
何か不安を抱えているのが伝わってくる。
そっと、相葉さんの腰に腕を回し、トントンと叩いてから腰を掴んだ。
二宮「ほら、もう寝るよ。」
相葉「うん。」
そう言ってゆっくりと体を離した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1184人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ありす(プロフ) - みーこさん» ありましたねー！あれはほんとやばかったです。なんどりぴったことか！もっと大きく映して欲しかった( ；∀；)男相葉くんに守られるニノちゃんたまりませんね(≧∇≦) (2017年11月18日 13時) (
レス) id: 6c3f64e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - いつぞやのVS嵐のお正月スペシャルで、クラッシュしたジャイアントが倒れかかって来たとき、真っ先に二宮さんを抱え込んで守っていた相葉さんと、その後気づかれないように一生懸命に涙を拭っていた二宮さんを思い出しました。…ひまわり畑に消えてくって…悲しい(涙) (2017年11月11日 2時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - みーこさん» どうでしょう〜(= '艸') (2017年11月8日 22時) (レス) id: 6c3f64e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 気が付かないわけ無いじゃんね〜(涙) (2017年11月6日 22時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - みーこさん» コメントありがとうございます(*^^*)駆け落ちwwなんとなくお互いが大切な存在になってきましたよね〜(≧∇≦)この先、どうなることやら...。←思い付きで書いてるので決まってませんww (2017年10月21日 11時) (レス) id: 6c3f64e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ありす
| 作成日時：2017年7月26日 23時
