誰よりも君を想う (ページ2)

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あの日の記憶は鮮明に覚えている。

あと何週間かしたら夏にさしかる時期。夏が始まると同時に私の恋も始まったのだ。

私立の中高一貫校に入学してすぐ委員会を決めることになっていた。小さい頃から本が大好きなので図書委員に。
「秋山さんと加藤さんペアね」委員長からそう告げられた。までが一ヶ月の出来事

" 加藤 "と名乗る人は加藤成亮と言うらしい。どうも究極の人見知りらしくいつも怖い顔している。まだまともに会話できていなかった。今日こそは！と意気込むも中々彼のゾーンには入れない。

今日もだめかな。そう諦めかけた時だった。

「あの、血出てます」

『、え？』

「だから血。指から血がが出てます。」

初めて聞く加藤さんの声と自分の指が怪我していることに気づいて唖然としている私

聞こえてないー？なんて笑いながら言う加藤さんはまるで別人に見えた

『すみません、気が付かなかったです、笑絆創膏ってありましたっけ』

「あ、俺持ってるよ。貸す」

男の人で日々絆創膏を持っている人は初めてだと考えているのが加藤さんにも伝わったのか

珍しいでしょ？

って無邪気に笑う彼が可愛く思えた。

『にしても加藤さんの声初めて聞きました』

そういうとこれでもかって思うほどびっくりした顔で

「え、だって秋山さんいつも怖い顔してるから機嫌悪いんじゃって思って」

思いもしない言葉に思わず笑ってしまう

『そんなことないです！機嫌悪そうにしてました？』

「してた！いつも。笑ってるところ初めて見た」

その後に笑顔かわいいねなんて言うから少しドキってした

『加藤さんこそいつも怖い顔してましたよ？！』

「あーバレた？笑俺人見知りなんだよね、あんまり人に話しかけないかな
でも秋山さんとは話したいって思えたんだ」

これもなんかの運命だと思って仲良くなろう？

その言葉で私達の関係は一気に縮まった