冬の始まり ページ2
．
Aが入院して
２週間が経ち、もう冬服を着る季節になった
ついに、彼女の病気がクラスメイトに告げられた。
静かに、でも確かに、みんなが困惑している。
あんなに太陽みたいな花みたいな彼女の
突然の告白にみんなはきっとついていけていない。
そんなみんなの中の1人である岸と
なんとなく勘づいていたらしい神宮寺
「勝利、知ってたのか？」
神宮寺は休み時間で俺に聞いてきた。
「…うん」
神宮寺は俺の返事を聞いて
はぁ…とため息をついた。
「それで、中島さんとどうなんの？
お前、それでも好きって言えたの？」
神宮寺の言葉に苛立つ。
「だいたいお前、中島さんと最後まで一緒にいれんの？その覚悟あんの？」
「なんでそんなこと神宮寺に言われなきゃなんねぇんだよ」
「俺は…っ」
「神宮寺に何が分かんだよ！
俺がどんだけAのこと好きか知らないくせに、
Aがどんだけ生きようと頑張ってるかも、
Aがどんなに傷ついてるかも、
なんも知らねぇじゃん…お前はさ…」
初めてだった。
友達と揉めたのも、神宮寺のあんな顔を見たのも。
「勝利…俺はっ」
神宮寺が伸ばしてきた右手を払い除け、
俺はカバンを持って教室を飛び出した。
走って走って、どんなに走ったって
Aだけが先に進んでいってしまう気がして
追いつけないと思うたび、
心がえぐられるように苦しくなる。
嫌だよ、俺だってこんなの、嫌だよ。
誰か、彼女を助けて欲しい。
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碧海☆は窒素(プロフ) - 涙が止まりませんでした。 (2018年2月25日 22時) (
レス) id: e67963a1a4 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 良いお話でした！本当に大好きです！ (2018年2月25日 0時) (レス) id: 3e3d41c4d7 (このIDを非表示/違反報告)
菜奈 - 言い回しが好きです。これからも頑張ってくださいね〜。 (2018年2月24日 0時) (レス) id: a9f4a86f68 (このIDを非表示/違反報告)
イチ(プロフ) - 続きとても気になります。更新頑張ってください！ (2018年2月22日 23時) (レス) id: be08ec388e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻子 | 作成日時：2018年2月22日 22時
