【安室透】帝丹高校の高嶺の花に恋をした。２【赤井秀一】

花が六十一輪。 ページ22

Aside

A｢ふわぁ……｣

取り調べ疲れた…もうすっかり夜だな。

あの後新幹線に乗って東京駅に戻ってきた。

安室｢Aさん、家まで送ります。｣


A｢あ、ありがとうございます。ベルモットはどうしたんでしょう？｣

取り調べ終わってから会ってないんだけど…

安室｢彼女なら少し名古屋で買い物するそうです。｣

自由ね。

A｢そうですか。｣


安室｢そういえば、Aさんベルモットといる時と口調変わりましたよね？｣


A｢えぇ、まぁ……気分です。｣

ていうか、敬語で話すと長くなるから好きじゃない。

まぁ、安室さんには敬語だけどね。

安室｢そうですか…｣


A｢はい。あ、安室さんそこ右ですよ？｣


安室｢あ、すみません！ぼーっとしてまして……｣


A｢大丈夫ですよ、お疲れですか？｣

まぁ、疲れるわよね…精神的にも。

安室｢いえ、少し考え事を……｣


A｢そうなんですか。｣

安室side

Aさんは僕に気を遣ってくれているのがすごく分かる。

敬語もそうだし、僕に対する言動の全てが。


やはり警戒されているのだろうか。

まぁ、無理もない。組織の一員なわけだから……

それでも、

Aさんには、Aさんにだけは


信頼して欲しい。僕を頼って欲しい。

なんて。


僕と彼女がこんな関係じゃなかったら…素性も本名も全部話してあわよくば彼女になってもらって結婚────

なんてことを考えているんだ僕は！結婚だなんて……

彼女にはアメリカで同居していた男の人がいるんだよな…でも勝てるって言ってくれましたし！


A｢安室さん？そこが私の家ですよ？？｣


安室｢あぁ、すみません！｣


A｢いえ。では、また。｣


安室｢はい！｣


A｢ふふっ笑
はい。では、おやすみなさい(微笑)｣

まだ彼女と離れたくない…

安室｢あ、あの！！｣


A｢はい？｣


安室｢いえ、その、また推理小説借りに来てもいいですか……？｣

嘘、ホントは彼女と２人きりで会いたいだけ。

ポアロは他の人もいるだろうし。

当分は調べたいものもあるしポアロは休むだろうから…

A｢ふふっ笑
もちろんいつでも来てください。あ、でもちゃんと前もって言ってくださいね？｣


安室｢もちろんです！では、おやすみなさい。｣


A｢はい、おやすみなさい。｣

少しは僕のこと信頼してくれているだろうか。


もっと僕のことを知って、好きになってもらえたら────

いいのに。

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