7.検査 ページ8
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「いってきます」
いつもより少し早めに家を出て今日も明るく楽しくぼっちで登校する。
隣の家の子……ルカちゃんはまだ登校時間じゃないので家にいるようだ。
普通科の校舎より少し遠くにあるアイドル科の校門にたどり着くと思わず「……デカっ」と声が漏れてしまった。
アイドル科だけでこの敷地というのはあまりにも大きすぎると思う。
「じゃあ、検査するから持ち物全部ここに出してね」
噂通り検査というものがあるらしく鞄の中のものを全部見られた。筆箱の中も財布の中もだ。プライバシーなんてものはない。
「じゃあ最後に口の中見せて」
「……はい?」
「ほら口開けて」
____先生は正しかった
奥歯まできっちり検査された後にやっと昨日の先生の言葉の意味を理解した私はただただ後悔していた。
「……キシリトールガム噛んでくればよかった」
幾ら存在感がなくても私は女子高校生だ。口臭くらい気にしてしまう。
「……まず職員室に行かなきゃね」
肉体的にも精神的にも疲れ果てた私はフラフラと校舎の中にある職員室へと向かった。
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作者名:真波 | 作成日時:2018年3月13日 18時