流星の絆１【Ariake Kouiti】 (ページ3)

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『４８歳男性、死因は刺殺。刃物で１３か所も刺されている』

大きな電光掲示板が私たちが歩く後ろから
その情報を伝えてくれる。

「おにぃ・・・」

功「なに？」

「つかれた。」

功「だから店にいろって言っただろ？」

「だぁって・・・」

功「あーあー！分かったっ持ってやるから！！」

「ありがとーっ！」

功「はぁ・・・」

「じゃあ、おにぃの袋ちょうだい？」

功「なんで。」

「え、私が持つから」

功「俺が持った意味ねぇじゃん！」

「いいのーっ交換っね？ね？」

功「はいはい、」

ため息をついて私の前を歩くおにぃを追いかける。

着いたのはジョージクルーニー。

住み込みで働いている。

「たらいまー」

功「ただいまでしょ、」

お店の中には譲二さんとカレーを食べてる男性一名。

「あ、泰ちゃん。」

泰「そのうち奥さん、ホストに誘われて温泉行くんすよ。
　同窓会だって嘘ついて」

譲「セーフだね」

泰「奥さんメロメロですよ？
　普段ジョージさんには見せない
　もう、少女みたいな顔して一緒に風呂入るんすよ
　部屋に露天風呂ついてんすよ」

譲「・・・セーフだね」

泰「開放的なロケーションが奥さんをより大胆に
　大胆少女に変えていくんですよ。もうスポーツ三昧！
　スポーツ露天風呂スポーツ露天風呂スポーツ露天風呂でスポーツですよ？
　くたくたに疲れて帰ってきてジョージさんが同窓会同だった？とか聞いても
　もう奥さんうわの空で晩飯つくんのも面倒で冷凍ピラフ！」

譲「アウトだね！！」

泰「ここで！？」

譲「完全にアウトだねぇ！冷凍ピラフ出した瞬間殺すね！
　解凍前に殺すね。浮気以前の問題。そりゃ殺すねぇ。」

泰「深すぎて浅いわぁ・・・」

「何言ってるんだかわかんないわぁ・・・」

泰「あ、A！あのねぇ、ジョージさんの浮気基準聞いてんの。
　お風呂も、スポーツも、あ、スポーツって言うのはセッ」

「？」

急に泰ちゃんの声が聞こえなくなった。

どうやらおにぃが耳を塞いだらしい。

手を離してくれると

功「泰助の話なんてろくなことないから聞くな。
　悪影響。」

泰「おい！どういう意味だよ！」

譲「バターいくらだった？」

功「350円です。」

譲「高ぇなバター！チクショウ！！」

「・・・、」

譲二さんが叫ぶ。
泰ちゃんがそっちを見る。
おにぃが手を洗う。

私は・・・おにぃの横にでもいることにしよう。