貴方と【愛され】 ページ50
「A。こっちにおいで」
名前を呼ばれ先生の隣りに座るとそのまま抱き締められた。
「先生?」
私が尋ねても彼は答えることはなく私の首に顔を埋めるだけだった。
行き場のない手を先生の背中に回し、そのまま撫でる。
暫くすると、ゆっくりと先生が口を開けた。
「俺、いま凄く幸せ」
「そうなんですか?」
「うん。この一年色々あったけど楽しかった。それに、こうやってAと過ごせるなんて夢にも思わなかったから」
そんな事を言われたら私だってそうだ。
先生と恋人になれるとは思わなかったし、こんなに近い距離で居られるのが奇跡だ。
「私もですよ。先生の傍に居られて、こうやって触れることが出来る。大好きな人からこれだけ愛されるなんて、贅沢だなって思います」
「Aだから僕はこうして想いを形にしている。ただそれだけの事さ」
先生はさらりと言ってのけるが、それがどれだけ難しいことか。
たった一人を愛すること、そして流れる水のように永く想い続けること。
これが上手くいかない事の方が多い現代を生きる私達に与えられた課題だと言っても良いだろう。
だが、この障害を跳ね除ける程に私と先生の間には固く結ばれた縁がある。
絶対に負けはしない。
「この先、何があっても乗り越えていきましょうね」
「うん。これからもよろしく、A」
____________
【あとがき】
皆さん、こんにちは。作者の弓兵です。
作品を読んで下さった方、お気に入り登録して下さった方、全て含めて今作品を応援して下さった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
『【呪術廻戦】私と先生の日常のあれこれ』は完結しますが、二人の物語はまだまだ続きます。
きっと彼ららしく楽しい日々を過ごしているんでしょうね。
最後になりましたが、沢山の方々に読んで頂けて本当に嬉しいです。
本当に有難うございました。
弓兵
68人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:弓兵 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/archer0/
作成日時:2020年10月14日 23時