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智「、！！」
智くんはガタガタと音を立てて、机の上の物をなぎ倒した。
智「、な、んで、」
自分でもよく分からないくらい冷静に、智くんの唇に吸い寄せられていった。
智「…だめだって…」
A「…」
智「…それ…反則じゃん…、」
3秒ほど頭を抱えると、ぱっと顔を上げて私の目の前に顔を近づけてきた。
A「、…」
智「…すき…てことだよね？」
A「…」
智「付き合っていい…てことだよね？」
胸の鼓動を少しでも落ち着けようとゆっくり深呼吸して、少しだけ首を縦に振った。
智「……まじで？」
A「…、」
もう、どうにか頭を縦に振ることしか私には出来ないようだ。
智「…軽くて嫌いになったんじゃないの？」
首を横に振ると、“よかったー！”って抱きついてきた。
A「…！」
智「ずりぃーよー、すげぇ怖かったー！」
A「、ちょ、」
どうしていいか分からずに目をぎゅっと瞑ると、しばらくしてようやく体が離れた感覚がした。
恐る恐る目を開けてみると、すでに目の前には彼の唇が迫ってた。
A「、んっ…！」
ゆっくり重なった唇は、さっき私からした一瞬のキスじゃなくて。
3秒くらいしてゆっくり離れた。
智「…今の、さっきのお返し」
そういって再び近づいてくる智くん。
明らかにさっきと違う表情に、どきどきして仕方がない。
唇が重なると、後ずさりしてた私の腕を掴み、ソファーに押し倒される。
なおも離れていかない智くんの唇に、頭は爆発寸前。
器用に動く唇が、気持ちいい…
A「、んっ…、」
智「……っ、…いぃ…？」
A「…はぁっ…、ん…」
智「…その声も目も…反則…」
…もうこのまま、流されたいと思った。
智くんが本当に私のことを好きなのか、本当はまだ分からない。
でもそれでもいい。
私は智くんが好きだから。
出会って間もないけど、この人のこと、本当に好きだと思えたから。
だから後悔しない。
…だからこのまま…
【20151208】
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作者名：うさこ
| 作成日時：2015年12月8日 16時
