19*2 ページ2
しばらくして出てきたのは、やっぱりチャーハン。
一口口に入れると、懐かしさが広がった。
…この味、雅紀と笑い合ってた頃を思い出す…
少しだけ、泣きそうになった。
辛くてとか、悲しくてとかじゃない。
雅紀とのことが“思い出”になった気がした。
あの頃はもう終わったんだって、
私は今別の道を歩いてて、今はそれが私にとって大切だって。
…それでいいんだって言われてるみたいだった。
「もったいないね」
A「え…？」
「こんないい子、他にいなかったのに」
雅紀のお母さんはいつも優しい。
そうじゃなきゃ飲食店なんかやってらんないんだろうけど。
とにかくすっごく、優しい…
「今はいい人がいるんだ？」
A「あ…、」
「いいよ、 Aちゃんが幸せなのが一番なんだから」
A「…はい」
「ありがとね、来てくれて」
A「…」
「別れた人の実家なんて来にくいはずなのに…、久しぶりに会えて嬉しかった」
A「…お母さん…」
私がそう呼ぶと、“彼氏に怒られちゃうよ”って、でも嬉しそうに笑ってくれた。
…私にとってここに来られたのは大きな一歩だった。
雅紀から逃げずに前を向く。
そのためには、この場所に来るのが必要なことだと思った。
帰り際、麻婆豆腐と餃子をおみやげに持たせてくれた。
「またいつでも来てね」
A「はい、」
雅紀のお母さんは、いつも優しくて綺麗。
だから甘えちゃう。
こんなこと元彼のお母さんに伝えるって変かもしれないけど、それでもどうしても言っておきたかった。
A「…あのっ！」
「ん？」
A「…あの、…雅紀に…ありがとうって、…伝えてください…」
「…うん、分かった」
…これで本当に終わったって、
ちゃんとけじめを付けられたって思った。
もしいつか会ったとき笑える準備が、ようやくできたって、
そう思えた。
…けど実際は、雅紀を見かけて動揺した。
…動揺くらい当たり前なのかな、
突然前付き合ってた人が現れたら、そりゃびっくりするよね…
でもそれが異様に申し訳ないことのように思えて、
翔に対して失礼なことをしてるんじゃないかって思えて仕方なかった。
*
19*3→←19*1 【彼の思い描く未来には、きっと私がいる】
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りな - お願いだから翔くんと幸せになって欲しい泣 こんなに大事にしてもらってるのに相葉ちゃんに戻らないで〜泣 (2020年5月14日 11時) (
レス) id: e2df3a7f4a (このIDを非表示/違反報告)
まにたゃん - 更新楽しみにしてます！相葉ちゃんともうまくいって欲しいけどやっぱり翔くんとの今を大事にして欲しいです (2019年8月9日 14時) (レス) id: 013dbcf72e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうユウ(プロフ) - 今の流れ的には相葉くんともう一度やり直すことになりそう… でも個人的には櫻井くんとこのまま続いて欲しいかな、、続き楽しみにしています！ (2019年5月14日 23時) (レス) id: d4f3dfba4c (このIDを非表示/違反報告)
なおち(プロフ) - 久々更新でも嬉しいです。とりあえずの着地点が見えないからこそ、書き手さんが大変なんだと思いますが。こちらは楽しみにしてます！ (2019年5月10日 22時) (レス) id: 4cd26d7ff0 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 私的には…雅紀くんと…寄りを戻して欲しいかも？ (2019年5月3日 20時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2015年12月23日 23時
