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可愛いってね、何度も。
……でもそれは、自分たちが好きだと思わなきゃ智のご両親も欺けないって、そこから来てる話。
可愛いは嘘じゃないと思いたい。
あんなに優しい顔で言ってくれたんだもん。
「かわいい」
「、へ？」
「Aってよく見るとかわいいじゃん」
「はい！？」
急に顔をのぞき込んできたと思ったら、一体何を言うのっ！
「ほら……目もキラキラしてる」
「っ、、」
私の前髪を、潤君がふわっとかき分ける。
そのまま耳に髪を掛けて。
距離が近いし、手が耳に触れたっ！
「ちょっ、」
「Aの耳たぶ気持ちよさそう」
そう言ってぷにぷにつまみ始めた。
うそでしょっ！
思わず首をすくめて距離をとろうとすると、ふは、と吹き出した。
「感じた？」
「は、」
「耳まで真っ赤。つーかマジでかわいい(笑)」
「っ、」
潤君の優しく笑う顔、初めて見たかも。
恥ずかしいような、ちょっと嬉しいような。
私が智の彼女じゃなきゃこんなの有り得ない…よね？
「こっちも掛けたら？」
もう一方の耳にも髪を掛けようと近づいてくる。
でも潤君より遠い方は、必然的にもっと近づかなきゃ無理で。
さすがに近すぎるから体を仰け反らせると、
「なにやってんだよ」
「っ、」
すぐ後ろで聞こえたのは……
「あ。社長」
「Aに触んな」
「ずいぶん怒りますね」
「Aは俺の」
「俺の？でもAが俺の方がいいならそれもありでしょ」
「ありじゃねぇ。Aは俺の」
……何を見せられてるんだろう。
智が、すごい剣幕で潤君を睨んでて。
何度も"Aは俺の"って。俺の、だって。
「Aはものじゃねぇよ」
「俺の彼女」
「でもまだ数日でしょ？仮に無理やり彼女にさせたなら、俺にもチャンスあるな」
ね？って潤君がにっこり笑う。
それを気に入らない様子の智の唇が、どんどん尖っていく。
……すごい、、かわいい、
「ねぇよ」
「なんで」
「ねぇもんはねぇ」
「我が儘な社長だな」
「わがままでもなんでも、Aを幸せにすんのは俺なの」
「、」
え……
「ふうん。社長はAのこと幸せに出来んの」
「がんばる」
「どうやって」
「…ずっと好きでいる」
「じゃあ俺の入る隙は全然ないわけ？」
「……あるの？」
急に智が振り向いて、不安げに私に聞いてきた。
思いっきり首を横に振る。
「、ないっ、」
「よかったぁ」
いつものふにゃっとした笑顔。
ずっと好きでいてくれるの？本当に？
あぁ、だめ。好き。大好き。
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
