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それからしばらく、他愛もない話で盛り上がった。
学生時代何してたとか、そんな話。
「提案なんだけど」
「なに」
「俺と付き合ってみたら？」
「えっ！？」
な、な、なにそれ！
私が潤君と付き合う!?
「一か八かの賭だけど。社長がAのこと好きなら、キレるだろ絶対」
「は、は！？」
「先に言っとくけど、俺は社長がAのこと手放すとは思ってない」
「だからってっ、」
「ちなみに俺はAに恋愛感情なんかねえから安心しろ」
失礼通り越して清々しくて気分がいいくらい。
でもそんな面倒なことに付き合おうとしてくれてるってことは、よっぽど智のことが好きなのかな。
大切にしてるんだね、お互いに。
「……でもキレさせてどうするの」
「はぁ？Aのこと好きなのか確かめるんだろ。」
「……キレてくれなかったら？」
「好きじゃねぇんじゃねーの」
「……」
心がずーんと重くなる。
そんなにはっきり言う？
「…まぁそん時は俺が責任とってやるよ」
「…どうやって…」
「責任っつったら彼女にしてやるってこと」
「、は！？」
「いいじゃん。俺彼女いねーし。失恋から立ち直るには新しい恋って言うだろ」
「まだ失恋してないんだから縁起でもないこと言わないで!」
店内に私の声が響いた。
うわ、恥ずかしい……
「……とにかく、そういうのはいいから」
「いい案だと思うけど」
「気持ちだけ受け取っとく」
はじめに頼んだビールのグラスには、もうだいぶ水滴がついていて。
口を付けたら少し温度が上がってた。
あーあ、、潤君がいろいろ言ってきたから悪いんだ。
「Aは社長のどこが好きなの」
「えっ、」
「まぁなんとなく分かるけど」
「わかるの!?」
「ミステリアスなのに表情が優しいとか、そんなんじゃねぇの」
「…潤君は智のことそう思ってるんだね」
「はっ！……前に女がそんなこと言ってたなと思っただけ」
ばつが悪そうに顔を背ける辺り、あやしい。
でも、潤君も表情が優しいとか思ってるんだ。
……ふふ、なんか嬉しい。
「…うん。確かにそれもあるかな。…でも一番は、可愛いって笑ってくれたことかなぁ」
飲み会の次の日、何度もかわいいって言ってくれたことを思い出す。
「……お前それ、だまされんぞ」
「え」
「かわいいって言われてしっぽふってついてくとか、どこのぞの詐欺師にすぐ捕まるな」
「……うるさいな」
「あ？」
「なんでもないですー」
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
