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指輪を一つ一つ試して、ハートはどうなの？石が付いてるのは？って丁寧に見てくれた。
なんだろう。
付けてみる前はあんなに気が引けてたのに、いざ試しに付けてみると、智の愛情というか。
値段じゃないって分かってるけど、私にいいものをプレゼントしたいって思ってくれるその気持ちが嬉しくて。
指にはめた指輪を眺めてると、心が満たされていくのが分かった。
「……」
「どれでもいーよ」
「…智はどれが好き？」
「Aは？」
「私はどれも好き。…やっぱり、智が選んでくれたのが付けたいな」
「俺選んでいいの？」
「うん。智に選んでほしい」
それから私から見えないところでお姉さんに指輪を頼んで。
だからどれを選んだのか分からないけど、カードでさらっと払ってた。
さりげなく見えたのが金のカードでかなり驚いたけど、それはなんとなく見なかった振りをした。
「すぐ包んで貰うからちょっと待ってて」
ステップを踏んでるかのように軽やかな足取りで近付いてきた智に、ニヤける。
「すぐ買えてよかったー」
「…ありがとう」
「んや、おれがあんがと。ワガママに付き合わせて」
「、そんなことないよ、智が私のこと考えてくれて、嬉しかったよ」
「んふ、Aが俺んこと考えてくれたんでしょ？…でも俺も、自分が独占欲強ぇことにびっくりしてる」
「へ、」
「こんななんだなーって。Aんことになるとちょっと余裕ない」
「……」
「…今からお泊まり行くじゃん？」
「……うん」
急にお泊まりとか言うから少し焦ってお姉さんの方をみた。
まだ戻ってくる気配はない。
「付けてしよーね」
「え、」
「指輪して、えっちしよ」
「、ちょ！」
悪気なくニコニコする智につっこもうとした瞬間、"大変お待たせ致しました"とお姉さんが現れた。
聞かれてなかったよね、
一人で焦る私を尻目に、智は"あんがと"って小さな水色の袋を手に持って、振り向いた。
「行こ」
「、うん、」
「早く行かないと旅館で飯食えなくなっちゃう」
「え、それは悲しい」
「でしょ？急ご」
お店を出て、そういえばどうやって行くんだろうってふと疑問に思ってると、歩き出したのは会社の方角。
というか、家の方角？
「タクシー頼んでっから」
「、タクシー？」
「やだ？」
「いや、」
タクシーだと高くないかなって、それだけなんたけど…
言葉に詰まると、"俺一応社長だよ"って目尻を下げた。
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
