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「櫻井さんってどんな人がタイプなんですか？」
「ん、んー。…タイプ？あー…よく笑う人？笑顔が可愛い人」
「あ。それ櫻井さんっぽい」
「なんだよ俺っぽいって(笑)」
「なんとなく(笑)」
打ち解けてきた。
目の前の彼女は別の方をむいてるけど、絶対こっちを意識してる。
「髪が長いのと短いのは？」
「その人に似合ってればいいんじゃない」
「こだわりないんですね」
「ある方がいいの？」
「あったら好意を持ってる人間は表現しやすいですよね」
「えっ！もしかしてAさん、俺のこと…！」
「いやっ！そんなわけありませんからっ！」
すっげぇ全面否定！って楽しそうに大口開けて笑った。
「…櫻井さんは女の人といつ出会うの？」
「え。」
質問責めで全然くえねーとか言いながら、ずるずるずるーってお蕎麦をすすった。
「……俺一目惚れとかしないんだよね」
「うん」
「その人のことを知った上で、ここいいなって、好きだなって思うっつーか…」
意外と真剣に答えてくれて、スーツで、立ち食い蕎麦屋さんで、ちょっと恥ずかしい思いさせちゃったかなって思ったけど、本人は全然気にしてないご様子で。
「でも取引先の人はそんな風になんねぇしなあ」
「櫻井さんが気づいてないだけで好意を持ってる人はいますよ、きっと」
「おっさんばっかだけど(笑)」
「お茶出しの女の子とか。絶対狙われてますって」
「狙われるより狙いてぇ」
「意外と肉食！」
「いや、すいません。本当はお互い想い合ってるって確証ないと動けないタイプです」
「へぇ！益々意外！」
「Aさんの中で俺ってどんな立ち位置なの(笑)」
仕事が出来て、女の子への振る舞いも完璧で、記念日とか大事にしそう、なんて思い付いたままぶつけてみる。
「女の子への振る舞いなんて完璧じゃねぇよ。記念日は大事にするけど」
「やっぱりー！」
「すげぇテンション上がってる(笑)」
「櫻井さんってどんな人か分かりにくそうに見えて分かりやすいかも！」
「え、俺軽くディスられてる？」
「全っ然！総じて真面目！」
なんだろう、今まで一番遠かった櫻井さんがすごく近くなった。
櫻井さんってそういうこと考えてるんだ、へぇ。
「私の友達で櫻井さんに合う人いるといいんですけどねぇ」
言い終わった瞬間、カウンターの中でガチャンとなにかが割れた音がした。
さっきの女の子が周りに頭を下げてる。
やっぱりあの子、櫻井さんのこと…
なぜだか嬉しくなって、お蕎麦をずずずっと啜った。
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
