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翔「…なんで、ダメなの…」
A「……」
翔「…俺のこと…嫌い…？」
A「……、」
…好きに決まってる。
好きじゃなかったら、こんなに悩まない。
切り捨てるか、
割り切って会うか…
でも、そんなこといつまでもできない。
あなたのことが、翔くんのことが好きだから。
だからもう会えない。
これ以上一緒にいたら、戻れなくなる…
翔「…辛いの…？」
A「……」
翔「…俺といると…辛い…？」
A「…ごめん…っ」
謝ることしかできなくてごめんね、
あなたのその想いすら守れなくて、ごめん。
でも、どうしようもないの、
これ以上一緒にいたら、あなたを選んでしまいそうで、
今大切にしなきゃいけないものを、大切に出来なくなりそうで…
A「、翔くん…！」
翔「……、」
手を握られたのは、これが2回目。
強く強く引かれたその力に、逆らう事なんて出来ない。
…いや、本当は待っていたのかも知れない。
強引に、あなたのものにされるのを…
手を引かれ、大きなソファーに叩きつけられる。
A「翔く…！」
翔「なんで…、」
A「…、」
翔「なんでもう会わないなんて言うんだよ…！」
A「…、」
翔「…っ、」
「…翔…くん…」
捕まれた両腕が痛い。
でも、それよりあなたの目に涙がたまってるのを見る方が、もっと痛い。
ごめんね。
あなたを受け入れられないのなら、最初から突き放すべきだったのかな。
あなたがこんなになるのなら、私はいない方がよかったんじゃないかって、
そう思えてならないよ……
*
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作者名：うさこ
| 作成日時：2015年11月13日 23時
