277本当に来た ページ37
数日後。
１人で銀座にある取引先を訪問していた。
A「今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそ。櫻井さんにもよろしく」
A「はい、伝えておきます」
…あの日最後のあの意味なんて分からないまま、ただただ毎日が過ぎていく。
目だって合わないし、名前も呼ばれない。
キス…しようとしたのかな。
真実は分からないけど、少しだけ期待してしまう。
ビルから出て立ち止まる。
この近くには、この前行った潤くんのバーがあるなぁって。
あれから１人で考えた。
なんで知り合いのお店だったのかって。
私とよりを戻す気なんか全然なかったら、前に“お似合いだ”なんて言われた相手がいる店に、連れて行かないんじゃないかって。
都合よく考えてるだけって言われたらそうなのかもしれない。
でも、もしかして潤くんは何か知っていて。
だから櫻井さんが気兼ねなくあのお店を選べたんだとしたら…
ただの妄想かもしれない。
私だって、早紀さんにあんなこと言われなかったらきっとなにも不思議に思わなかったと思う。
でも、もしかして櫻井さんが何か抱えてて、私のことを本当に少しでも気にかけたくれてるんだとしたら、
…私はそれに、すがりたい…
A「…行ってみよう」
昼に潤くんがいる保証なんてどこにもない。
でも、このまま何もしないではいられない。
不安な気持ち半分、何か知ってるかもしれないって期待半分で、歩き出した。
10分程歩くと、私がこの前櫻井さんを待ってたカフェが賑わっている。
今ちょうどお昼の時間だし、おなか空いたなぁ…
そう思いながらバーに続く階段を覗いてみると、
今まさに、お店の鍵を開けようとしている潤くんの姿。
A「あのっ！」
思いの外大きな声が出て自分でびっくりしたけど、もう後戻りは出来ない。
潤「…ああ！翔君の！」
A「はい、櫻井さんの部下の」
潤「あぁ(笑)、Aちゃんだ(笑)」
A「はい、」
潤「本当に来た」
A「へ？」
本当に来た…？
潤「どうぞ」
A「、」
笑顔の潤くんに促されて、そそくさと階段を下りていった。
*
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ebi信号(プロフ) - いやいやいや。ちょっと待って…早く寝なきゃダメなのに、止まらないー (2019年12月16日 1時) (
レス) id: 99a6a11134 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん、こんばんは！翔君の気持ちもJ伝いながら分かり、ようやくこの緊張感から抜け出せそうです(*^_^*)引き続き頑張ります♪ (2018年2月17日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
みかぽ(プロフ) - こんにちは！ 謎だった翔くんの頭の中が垣間見えて心底ホッとしました！！潤くん、ナイス！ 続き楽しみにしてます！ (2018年2月12日 13時) (レス) id: 952df20f4c (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - keiさん» keiさん、こんばんは！そうだったんです、翔君(笑)そしてJの良さが引き立つ！ふたりの気持ちはどうなっていくのか、そして智君は…。引き続き頑張ります(｀･ω･´) (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - やこさん» やこさん、こんばんは！お互いの気持ちを伝え合うまで後少し！頑張ります☆ (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2017年12月20日 23時
