No.42 ページ49
エルヴィンside
レイにそっぽを向いてひとしきり泣いたあと、待っていてくれたであろうレイに向き直った。
ｴﾙ「君の過去の話が聞けてよかった。
君に戦い方を教えてくれた人は今はどうしてるんだい？」
レイにそう問いかけると、レイは悲しそうに笑った。
レ「死んだよ。
私が最後に立った戦場で、私たちの軍隊は私以外全員戦死したよ。
私は自分自身の能力のお陰で１人だけ生き残ったんだ。
それから私は兵士をやめ、暗殺者あるいわ医者として、新たな生活を始めたんだ。」
彼女は今は大人の姿だ。
何を思って今呪いを解いているのかはわからない。
それでも、友の前で本当の姿をさらしてくれる彼女にたいして感謝した。
ｴﾙ「１つ質問させてくれ。
君はすべてがわかるのだろう？
それなら、巨人のことを教えてくれないかい？」
聞かれることがわかっていたのか、レイは黙ってこちらを見ているだけだった。
レ「知ってどうする？」
長い沈黙のあと険しい顔でそう問うレイにたじろいてしまった。
その様子を一瞥したレイが言葉を続ける。
レ「巨人を知ってそれで？
もし、知る内容の中に、巨人を絶滅させるすべがあると知ったならそれを使うの？
もし、巨人の生体を知ったらそれをどう利用するつもり？
巨人がいなくなった世界で、君たち人間が次にすることはなんだと思う？」
まさかそんなことを聞かれるとは思っていなかった。
そして、彼女がそこまで険しい顔をする理由がわからなかった。
ｴﾙ「巨人は滅ぼす。
そして、その先に何があるのか私にはわからない。
君は何を知っている？」
彼女の真剣なその目に負けじと見つめ返す。
レ「知らなくていい。
私はこの世界の人間じゃない。
助けに来たとっいたけれど運命を変えると言っていないよ。」
そう言われてしまえば何も言えなくなってしまう。
ｴﾙ「君は羨ましいな……
何でも知っていて。」
純粋にいった言葉だった。
何でも知っていれば、部下をここまで死なせなかったかもしれない。
何でも知っていればもう人類を救えていたかもしれない。
敵である巨人はすでに絶滅していたかもしれない。
レ「人間の敵はいつだって人間だよ。」
いつか言っていたその言葉を言い残し彼女は立ち去った。
ｴﾙ「人間の敵はいつだって人間、か……
お前はどう思う？」
かつての友のはかに問いかける。
供えた花が風で揺れていた。
そこに刻まれていた名前は『レイ』
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和堂 桜 - あ あ あ あ あ あ あ あ あ！！！！！・・・・お お 俺（一応女)なんかの名前を神作に載せていただけるなんて！あ あ あ ありがとうございます！！・・・・・・・・・・・更新ガンバッテ！ (2015年4月15日 5時) (
レス) id: 3003df8606 (このIDを非表示/違反報告)
闇薔薇(プロフ) - 面白いです頑張ってください (2015年4月14日 22時) (レス) id: b45b6ce6ea (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜 - 高評価しときましたZe☆ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 3003df8606 (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜 - はじめまして！とーーっても面白かったです！これからも読み続けていきますが、( ｀・∀・´)ﾉﾖﾛｼｸ。更新頑張ってください！ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 3003df8606 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吹雪 燐 | 作成日時：2015年4月12日 21時
