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「幻滅したか？
まあ、そなたに幻滅されるようなことを我は今まで何度もしているのだがな。
我は最後の主命を果たすためならなんだってする。
それが我の贖罪だ。」
初めて出会ったときの朱雀が主のいない今は人の姿を保つの五精一杯だと語っていたのを思い出した。
だから朱雀は霊力の高い人間を探していたのだ。
それがたまたま降谷だっただけで彼女にとっては使える存在なら誰でもよかった。
そう朱雀はいっていた。
それでも
「だからなんだ？
誰にだって目的がある。
１人でできないのなら誰かに頼るのは“人間として”普通のことだ。」
「透……」
降谷は朱雀に笑いかけた。
それを見て朱雀は表情こそ変えないものの肩の力を抜いたようだ。
「その事はいいとしよう。
だが……」
降谷はキッと朱雀を睨む。
「何が“物はなにかを食べたり飲んだりしない”だ。
食べたり飲んだりしないんじゃなくてしたくないの間違いだろう。
どうせお前のことだ。
仲間が食べたり飲んだりしていないから自分だけそういうことをするわけにはいかないとか思ってるんだろう？
事情があるなら先に言っておけ。
お前の気持ちを汲まないような男じゃないつもりだ。」
朱雀はその言葉に驚いた。
これまでの話でまさかここまで気づかれるとは思っていなかった。
「そなたは本当にかつての主達によく似ておるよ。」
「ん？
主達？」
聞き返され嬉しそうに頷く。
「ああ、歴代の主達だ。
君のように血気盛んで少しおっちょこちょいで仲間や友、国を大切に思い命さえもかけてしまうそんな優しい男達よ。」
懐かしそうに眼を細めた朱雀が降谷に顔を向けた。
その眼にはどこか尊敬と信頼が見てとれる。
「先ほどは利用しようと思った、そう言ったがな。」
ゆっくりと言葉を紡ぐ朱雀から降谷は目が離せなかった。
「我はあの時、そなたに……
透に助けを求めてよかったと本気で思うておる。
そなたを選んでよかったと心より思うておるぞ。」
じんわりと降谷の心が暖かくなった。
「ありがとう……」
お礼を言えば朱雀は首を横に振る。
「礼を言うのはこちらの方だ。
ありがとう、透。」
二人して笑い会えばふと降谷があることに気がついた。
「そういえばお前の言っている最後の主命って……」
「そうであったな。
透、もし我の身に何かあったときにはそなたにそれを託したい。
最後の主命はな＿＿＿」
降谷は驚きながらもしっかりと頷いた。
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吹雪(プロフ) - 僕も陰陽師大好きです！この作品は世界観が瞑想している気がしますがそう言っていただけると嬉しく思います。これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年5月7日 21時) (
レス) id: 46e13fa611 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 陰陽師(野村萬斎&伊藤英明さんの映画)好きの私…タイトルに興味を惹かれて読んでみたのですが、世界観に一気に引き込まれました。更新頑張って!！ (2019年5月6日 20時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 気に入った作品で続きが楽しみです今後他の作品を作る予定があったらリボーンのツナ♀逆行か雲雀の姉か妹か娘がワールドトリガーかヒロアカかアニメKとコラボかトリップか転生した作品が読んで見たいです説明が下手ならすみませんこれからも応援します (2018年3月13日 22時) (レス) id: 9bec705c08 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪(プロフ) - 苦手なお話に挑戦してくださってありがとうございます。そういった方からの嬉しいお言葉はとても自信になりました。これからもよろしくお願いします！！ (2018年2月20日 10時) (レス) id: 4e2a82a17c (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - 刀剣女士の話は少し苦手でしたがこのお話は何の疑問もなくすんなりと読めました。改稿も程々で誤字脱字も少なかったのでとても読みやすかったです。更新心待ちにしています！ (2018年2月20日 8時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吹雪 燐 | 作成日時：2017年9月14日 19時
