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5.お兄さん達 ページ5

起きたその瞬間から、いつも通りの体調ではないな、とすぐに気がついた。

けれど別段、仕事に支障は出なさそうなので、構わず隊服に着替える。

お昼過ぎ頃に、少し前から目をつけていた攘夷浪士たちに動きがあったと連絡が入った。

すぐ様準備して出ていこうとして、



「待て」



ドクターストップならぬ、副長ストップがかかった。



「何ですか」

「お前は駄目だ」

「何でですか」

「万全じゃねェ奴は行かせられねェ」

「支障はありません」

「副長命令だ」



そこまで言われてしまうと、ぐっと言葉に詰まる。

無理をしている訳では無いし、体調不良の身体を叱咤して動いてる訳でもない。

それでも、顔を合わせるだけで、姿を見られるだけで、万全でないことがばれてしまうのだ。



(…昔から敵わないなあ)



いつまでも私にとっての保護者で、お兄さんで、自慢の上司だ。



「まァ、無理やり出ていったところで、そこの奴に強制的に止められてただろうがな」

「あり、ばれてやしたか」



ひょい、と顔を見せた沖田さんは、こつこつと私の目の前まで歩み寄ると頭をわっしゃわしゃと撫で回した。



「大人しくお留守番してなせェ」

「……はい」



私はいつまでも子供のままだ。



(……心配して貰えているだけ、有難いけれど)



私としてはもう、子供じゃないんだから、周りと同じように扱って欲しいのだ。

これも、悔しいけれど我が儘でしかない。

だから大人しく、自室で寝ていることにした。









(相変わらずAに甘いですねェ土方さんは)

(てめェに言われたかねェな)

(違ェねえや)



(Aちゃん、いつもより顔色悪かったけど大丈夫か?)

(安心してくだせェ近藤さん。今日は留守番させてやす)

(それなら良かった!)

6.暑さと熱さで逆上せる→←4.赤、朱、紅



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乙愛 - 草間さんのセリフにグッときたがワイは負けん…はっ!総悟!違う私は一筋じゃぁ (2018年12月19日 18時) (レス) id: 89a184ea87 (このIDを非表示/違反報告)
木ノ嶋(プロフ) - 乙愛さん» コメントありがとうございます。良い意味でキュッとして頂けたら幸いです。物語が徐々に動き始めてきましたので、どうか今後も見守ってくれたら嬉しいです。 (2018年12月10日 22時) (レス) id: 24579aa2d7 (このIDを非表示/違反報告)
乙愛 - なんか、心臓キュッってなりました。( ・∇・)きゅーん (2018年12月7日 22時) (レス) id: 89a184ea87 (このIDを非表示/違反報告)
木ノ嶋(プロフ) - アルハさん» 本当に嬉しいお言葉、ありがとうございます。受験生なんですね…この作品で、少しでもアルハ様の応援が出来たらいいなと思っております。ありがとうございました。 (2018年11月28日 7時) (レス) id: 24579aa2d7 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 受験生の身でありながらついぶっ通しで読んでしまいました・・・笑上から下までタイプですありがとうございます。これからも応援してます! (2018年11月27日 16時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木ノ嶋 | 作成日時:2018年8月17日 23時

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