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19 夕日 ページ19

その日はまるで空が燃えているかのような美しい夕日だった

こんな気持ちは久しぶりだと松陽は思った

『久しぶり』

そんな言葉は自分には似つかわしくない


「なにやってんだ?」

その声に松陽は耳をかたむけはしたが相手を目視するすことはない

松「夕日を見ていたんです」

「ふーん」

銀時は返事をきくと松陽の隣にどかりと音をたて腰を下ろした

ここは真選組の屯所内

縁側と似ているがそこは隊士達が日々忙しなく通る廊下

そこから足をぶらりと下ろし目の前には中庭がある

その向こうには塀

そしてその上に綺麗に輝く夕日があった

銀「眩しい」

松「それが夕日というものです」

また沈黙が訪れる

しかし先ほどとは違いとても穏やかで安らぎの有る沈黙だった



松「...光を見つけたんです」

銀「?」

銀時は松陽の方をみて首をかしげた

松「気がついたら周りは真っ暗で何も見えなかった
でも一点だけ小さな光が見えたんです
その光はふわふわと宙を漂っていて、とても...弱々しかった」

銀「.....」

松「だから追いかけて行ったんです
そうしたらその光がだんだん大きくなって私はその光に呑み込まれました
そして目が覚めたらここにいたんです」

銀「ふーん」

松「私は路地裏に倒れていたそうです
そこをたまたま通りかかった近藤さんが助けてくれて、事情を話したところ君が知り合いだと分かってすぐに呼んでもらいました
といっても私がここに来たのは一昨日ですがね」

銀「一昨日?
なんでその日に呼ばなかったんだよ」

松「まぁ、いろいろあったんです」

銀「あぁそー」


松「....銀時」

銀「あぁ?」

松陽の声が今までとは違い少し低めになったのを聞き逃さなかった
そして銀時の方へと上半身を向けた
それにつられるように銀時も松陽の方に顔を向けた

松「私は君に言わなければならないことがあります」

銀「....」


今は二人しかいない

誰かが来る気配もない

おのずと話す内容は察しがつく



松「銀時、その...本当にすみませんでした
  君に....君達にはとても辛い思いをさせてしまって......
  彼らから聞きました、二人はまだ...攘夷活動を続けていると....」


松陽は少し俯き続けた

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- 受験お疲れ様です!久しぶりに来たら更新されてて嬉しかったです!続き楽しみに待ってます(o^^o) (2017年2月17日 23時) (レス) id: 5494af3e00 (このIDを非表示/違反報告)
万事屋〇ちゃん(プロフ) - 土方詩織さん» ありがとうございますm(_ _)m頑張ります!! (2017年1月13日 8時) (レス) id: 232bc0c624 (このIDを非表示/違反報告)
土方詩織(プロフ) - 面白いですね!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2017年1月13日 3時) (レス) id: 3b64162a10 (このIDを非表示/違反報告)
万事屋〇ちゃん(プロフ) - 輝夜814さん» ありがとうございます!!!がんばります(*`・ω・´)b (2016年12月29日 21時) (レス) id: 232bc0c624 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜814 - 万事屋〇ちゃんさん» 良かったです!掛け持ちの方も読みました!すごくストライクです!更新がんばってください! (2016年12月29日 21時) (レス) id: 80945802d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:万事屋○ちゃん | 作成日時:2015年4月6日 20時

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