今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:24,741 hit
小｜中｜大
〜２９〜 ページ29
何度か紫耀くんとバーで会って飲んだ。
お話もたくさんした。
でもあの話は一切出てこない。
それどころかそういう素振りも見せない。
あれ、もしかして私の妄想？
私が作り出した産物？
望とは1度会って激しく愛された。
嫉妬で狂ってた。
そう言われ、ごめんって謝られた。
でもどれだけ愛されてもどれだけ妬いてくれても前みたいに素直に喜べない。
胸にぽっかり穴が開いたみたい。
今までの私の感覚が麻痺してただけなんやろけど1度気づくと知らんふりなんてできないから。
「私たち、おしまいにしよ。」
ちょっとだけ期待もした。
奥さんと別れて私と一緒にいるって言ってくれるかもって。
だけどそんなに現実は甘くない。
「わかった、ごめん。」
玄関の閉まる音がやけに耳にこびりついて当分動けなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いーすとぼーい。 | 作成日時：2016年11月20日 0時
