つなぐ手と手 3 (ページ18)

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｢あれっ？薮ちゃんといのちゃんは？｣
｢部屋行ったっきりだよ。｣
有岡は薮と伊野尾の部屋をノックし
｢オレも涼介もお風呂入ったからいいよ。｣
と声をかけた。
だが、返事がなかったのでドアを開けると薮と伊野尾は仲良く寝ていた。
しかも伊野尾は薮に腕枕をしてもらっていた。
｢涼介。ちょっと。｣
有岡は山田を呼ぶと薮と伊野尾の姿を見せた。
｢大ちゃんオレにもやって。｣
そう言うと2人部屋に入りベッドで有岡は山田に腕枕をしてあげた。
山田は有岡にべったりくっ付き
｢いのちゃん良かったね。｣
と嬉しそうに言った。
そのまま有岡は寝てしまった。
翌日、�木が起きると山田が朝食の用意をしていた。
｢おはよう。雄也全然起きなかったからそのまま寝かせて置いたんだ。｣
｢ごめん。｣
山田は�木にスポーツドリンクを渡した。
｢二日酔いしてない？｣
｢ありがとう。ちょっと頭痛い。｣
｢だよね。1人でワインボトル半分と500の缶ビール5本も飲んで。｣
｢結構飲んだね。｣
｢3時間でだからね。｣
山田はまだ朝食作りを再開した。
�木はグラスのスポーツドリンクを一気に飲むと
｢シャワー借りていい？｣
と山田に聞きシャワーを浴びに行った。
｢おはよう。｣
薮が起きて来た。
｢まだ寝てて良かったんだよ。｣
｢なんか目が覚めちゃって。凄く調子いいんだよね。｣
｢そっか。よかったね。｣
｢�木は？｣
｢シャワー浴びに行った。｣
薮は顔を洗いに洗面所に直行した。
朝食が出来上がると山田は昨日使った事務所から借りたパイプイスを畳み玄関まで運び出した。
｢山ちゃん何してるの？｣
｢イスを……｣
薮は山田からイスを取り上げると
｢妊娠中は重い物は厳禁。｣
と怒った。
山田も薮に
｢病人だって重い物厳禁だよ。｣
と返した。
すると薮は
｢�木に頼もう。｣
と言った。