四神物語＊ars (ページ20)

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朝、俺はカーテンからのぞく
柔らかな日差しで目を覚ました。

「寝ちまったのか…」

むくりと身体を起こして
そのままお風呂へ向かう。

ざっとシャワーを浴びて
いつも通り支度をする。

和の家に引っ越す準備は
学校から帰ってきてからすればいいので
そこまで慌てる必要もなかった。

結局二日連続で早起きなんていう
奇跡は起きなくて今日はまた遅刻ギリギリの
時間になってしまった。

「いってきまーす」

家を出てからはダッシュで学校に向かったので
教室に着いた頃にはうっすらと汗をかいていた。

教室に入ると真っ先に和が声をかけてくれて。

「おはよ、潤くん。ギリギリセーフだよ」

「よかったー。今日はマジやばかった」

……ん？

心なしか和の顔が疲れているように見える。
本人はいつもと同じようにニコニコ
笑ってるけど。

俺が気にしすぎてんのかな。
和もそこまで辛そうにしてる
って訳でもないし。

「ほら、席に着けー」

そんなことを考えているうちに
担任が来てしまった。

「じゃあ潤くん、今日待ってるね」

和はそう言い残して自分の席に戻っていった。

今日の放課後……、楽しみだなぁ。

あっ、姉ちゃんにちゃんと連絡しないと。