eternally46 ページ50
みんなに嫌われることを想像すると、
本当に怖い。
自分が自分でいられなくなるようで、震えが止まらなくなる。そんな弱い自分に嫌気がさす。
村上「あいつらは、そんなやつじゃないやろ」
優しく村上くんが笑って、私の頭をぽんっと、撫でる
村上「お前こそ、何を見てきたんや。今まで。
あいつらは、何があっても、お前を見放したりせんから。
今は目の前にあることを、頑張ろうや。
みんな、きっと分かってくれようになる。」
A 「、、なんで、そんな優しいの、笑」
村上「おれは、優しい人間や、笑」
A 「ふふ、」
村上「まあ、今言うことじゃないの分かってるんやけどさ。」
A 「ん、？」
村上「Aが好きやから、優しくしとる。」
A 「え、、？」
村上「Aの力になりたいと思う。
泣いてたら、誰よりも側におりたいし、
笑ってたら、一緒に時間を共有したい。
今日頼ってくれて、嬉しかったで。」
A 「、、信五くん、」
村上くんの気持ち、
なんとなく、気が付いていた。
でも、何かが変化していくのが怖くて、見ないふりをしていた。
A「私、なんか、、」
村上「前から気になってたんやけどさ、
Aと話したり、時間を共有するようになって、
なんか、俺もお前とおると、安心する。」
A 「それは、私も。
頼りたい、そう思ってしまう。」
村上「頼ってや。
嘘が辛いんやったら、付き合ってみるのはどうや？」
A 「え、私と、？」
村上「そう、俺のこと好きじゃなくてもええ。
俺を利用してくれてもええ。
今は、一緒におりたい。」
A 「、、私、」
村上「うん、」
A 「まだ、正直、好きか、わからないの。
信五くんのこと、
でも、一緒にいると、安心するし、
自分でいられるの。」
村上「うん、それでええよ。」
A 「そんなので、いいの、？本当に、？」
村上「ええって。当たり前やろ。」
頭の中に浮かぶ人。
大好きで大好きでたまらなかった、翔くん。
彼とは絶対に実らない恋
彼を忘れる、タイミングなのかもしれない
憧れの彼ではなく、
今、私のそばにいてくれる人と、いることで、
長年苦しかった、彼への気持ちを忘れられるのかもしれない
大好きだった。
本当に。翔くんのことが。
翔くんが大好きだった自分と、お別れする時が、今。
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作者名：樹 | 作成日時：2021年8月29日 19時
