偶然からはじまる恋〜羽生結弦 (ページ42)

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2週間2 ページ42

『うーん昨日はそんな空いてなかったから寝ちゃった笑
自分じゃほぼ作らないからコンビニにお世話になってるよ。笑』

と結弦くんからの衝撃的な返信に目を見開く。

昨日食べてないって、もしかして私のせい…？！
きっと疲れてたのに長電話させちゃったんだ。

しかもコンビニにお世話になってるって。
普段ならしっかり管理されたレシピでお母さんがサポートしてくれてるはずなのに。

確かに最近のコンビニはすごい。
ダイエット向けの糖質オフとかトレーニング用の高タンパクなものとか、それこそ私もダイエット中はそういった商品に大変お世話になった。

だけど結弦くんは日本の、いや世界のトップなのに。
私みたいな一般人とは訳が違う。

きっと栄養素とか全体のカロリーとか気を遣って食べるべきなのに。
せめて添加物のない手料理を食べた方がいいに決まってる。

…別に私が作ったっていいし。

いや、こんな素人のよくわからない手料理なんかより安心できる市販のコンビニ飯がいいのか？！
わからない、でも自分の腕に自信はない。

だけど自然とスマホでネットを開くと、アスリート用のサポートレシピのサイトを見ていた。

ときおりブックマークを付けたり、スクショをしたり。
冷蔵庫の中を覗き、ある食材で作れそうな簡単なレシピを作ってみたりなんかして。

夜のうちに満タンにしていたスマホの充電が残量不足を知らせる通知が出て、気づいたらかなりの時間が経っていたことを知る。

窓の外は西日になっていた。
しまった、模様替えする時間なくなった。

まだ結弦くんと座ったクッション以外に何も開けてない。
床に転がるものたちを見て小さくため息をついた。

仕方ない、君たちは来週までそのままだ…。
壁側に荷物を追いやって、とりあえず作り置きはしなきゃ1週間を乗り切れない。

軽く身支度して、買い物に出かけた。

いくつか日持ちするおかずを作って、そこから今日の夜ご飯分も取り分けて冷凍と冷蔵に分けて…。

あ、結弦くんに返してない。

『え、アスリートが食べないとかいいの？！
長電話させちゃってごめんなさい…。
私が言うのも何だけど、コンビニよりたまにはちゃんとしたご飯食べてね。』